研究課題/領域番号 |
20K15815
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
近藤 侑貴 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (70733575)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 維管束 / 幹細胞 / 細胞分化 / 構成生物学 / 運命操作 |
研究開始時の研究の概要 |
維管束は物質輸送を担う重要な通道組織系であり、多様な機能的細胞によって構成される。これらの維管束細胞は、維管束幹細胞から作られるが、維管束は体の奥深くに埋め込まれているため、幹細胞運命を研究するのは困難であった。そこで本研究では、維管束分化誘導システムVISUALとそれを改良したVISUAL-CCを用いて、自在に木部細胞・篩部細胞を作り、運命を操作することで、維管束発生過程を構成生物学的な観点から研究し、理解を深めていく。
|
研究成果の概要 |
維管束は物質輸送を担う重要な通道組織系であり、多様な機能的細胞によって構成される。これらの維管束細胞は、共通して維管束幹細胞から作られる。本研究では、維管束分化誘導システムVISUALとそれを改良したVISUAL-CCを用いて、木部細胞・篩部細胞そして篩部伴細胞を誘導することで、維管束発生過程を構成生物学的な観点から研究を進めた。遺伝学解析から維管束幹細胞の確立に関して、新たに幹細胞形成に働く変異体を単離し原因遺伝子を特定することができた。また、発光顕微鏡を用いた維管束分化誘導過程の1細胞運命定量イメージング技術を開発し、道管分化運命・篩管分化運命の時空間動態の観察に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
VISUALを用いた遺伝学解析から新たに維管束幹細胞形成に関わる遺伝子、そして生理学的解析から幹細胞分化を負に制御するTDIFと正に制御するBRのクロストークを明らかにした。このように本研究は、維管束幹細胞を制御する新規遺伝子やメカニズムの発見につながった。維管束幹細胞制御の理解は、我々人間が素材として利用する木質細胞の性質デザインにつながる可能性がある。引き続き、維管束幹細胞制御の解明を目指すことで低炭素社会の実現に貢献できるような研究を進めていきたい。
|