研究課題/領域番号 |
20K15826
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
四方 明格 基礎生物学研究所, 植物環境応答研究部門, 助教 (10813272)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / 重力感受 / 細胞膜 / アミロプラスト / リン酸化 / コルメラ細胞 / 細胞極性 / 細胞膜局在 / 脂質 / 重力情報伝達 / 蛋白質安定性 / リン脂質 / 蛋白質分解 / 重力シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は重力の方向の変化に極めて鋭敏に応答する機構を有しているが、その細胞内情報伝達の分子機構は未だ不明な点が多く残されている。本研究では、初期過程において働くことが示唆されるLZY蛋白質に着目する。LZYは、重力感受を担う根端のコルメラ細胞において重力方向側の細胞膜に局在し、その局在は重力方向の変化に追随することが近年明らかになった。しかしながら、その局在変化が如何なる機構により制御されるのかは不明である。そこで本研究では、その制御機構の解明を目的に、現時点で最も有力な制御機構の一つと考えるLZY蛋白質のリン酸化に注目し、その機能解明を行う。
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研究成果の概要 |
植物の重力に対する応答は、葉や茎が天に向けて、根が地中に向かって成長する様に、植物の形づくりの礎であり、地上に進出した植物は重力の感受機構を発達させてきた。重力の感受は、アミロプラストと呼ばれる高い比重をもったオルガネラを内包する細胞において行われ、アミロプラストは細胞内で重力方向へ沈んでいる。この物理的変化が生物化学的な情報へと変換される過程はこれまで明らかでなかったが、本研究ではLZY蛋白質群がその実行分子である事を明らかにした。本研究の成果は、長らく不明であった命題の解決に終止符を打つものであり、その意義は大きい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物にとって重力の感受は、自らの形づくりを左右する最も重大な感覚の一つである。重力感受が損なわれると植物の形態は著しく変化し、地上部では枝が垂れたり、根の深さが影響を受ける。時に園芸学的な魅力をもたらす一方で、根の深さは作物の生産性に影響を与える。このように植物の重力応答は植物の形態と深く関わり、それを理解するために長く研究が行われてきた。本研究は、長らく不明であった重力感受機構の実行分子とその役割を明らかにした。故に、その学術的意義や園芸・農業分野へ応用展開された際の波及効果は大きい。
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