研究課題/領域番号 |
20K15842
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長谷部 政治 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (40802822)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 光周性 / 概日時計 / 神経分泌細胞 / 電気生理学 / RNA干渉法 / 生殖 / 免疫組織化学 |
研究開始時の研究の概要 |
動物は日長・日数情報を読み取ることで季節を感知し、生殖機能を調節している。脳内の約24時間周期のリズムを刻む概日時計細胞の一部が、この日長・日数計測の中枢時計:光周時計を担うと考えられている。しかし、光周時計による日長・日数依存的な生殖制御の詳細なメカニズムは不明瞭である。 本研究では、ホソヘリカメムシにおいて、(1)電気生理・分子遺伝学的手法を用いた、概日時計細胞による生殖制御細胞の日長・日数依存的な神経活動制御の解析、(2)形態学的手法を用いた、日長・日数条件に応答し光周時計を担う脳内の概日時計細胞の探索を行う。本研究により、光周時計による日長・日数依存的な生殖制御機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
動物は日長変化から季節を読み取り、生殖を適切に制御している。約24時間リズムを刻む脳の概日時計細胞の一部が、日長読み取りの中枢時計(光周時計)を担うと考えられているが、光周時計による生殖の光周性制御機構の詳細は不明瞭であった。 本研究では、生殖に明瞭な光周性を示すホソヘリカメムシを用いた解析を行った。解析の結果、脳の一部の領域で時計タンパク質PERIOD発現に日長変化が見られることが分かった。また、時計遺伝子period依存的に脳内の神経伝達物質のグルタミン酸レベルが日長に応じて変化し、このグルタミン酸は産卵促進ニューロンの活動制御を介して、日長に応じた産卵制御を行っていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、季節に伴う日長変化の読み取りには、体内時計(概日時計)が重要な役割を果たしていることが示唆されていた。しかし、概日時計をもとに日長変化に応じて生殖機能を適切に制御する、脳内神経機構の実体は不明瞭であった。 季節繁殖昆虫を用いた本研究により、概日時計をもとに日長変化に応じて産卵を適切に制御する脳内神経シグナル機構の一端が明らかになった。本研究で日長情報を伝える神経シグナルとして機能することが示唆されたグルタミン酸は、昆虫から哺乳類まで幅広い動物種で脳内情報伝達に使われている。そのため、本研究成果は、動物種全般における概日時計に基づいた生殖の季節性制御機構の解明に繋がることが期待される。
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