研究課題/領域番号 |
20K15850
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長澤 竜樹 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (60782828)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 魚類 / 両生類 / 卵保護 / 繁殖戦略 / 孵化 / 卵膜 / 孵化酵素 / 孵化腺細胞 / ゼブラフィッシュ / 真骨魚類 / ノックアウト / Evo-devo / ツメガエル / 胚葉 / NGS解析 / ゲノム編集 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者がこれまでに作出した孵化腺細胞欠失ゼブラフィッシュ系統を用い、その原因遺伝子を中心とした孵化腺細胞分化カスケードを明らかにし、これを進化的に比較することで孵化腺細胞の転移機構を解明することが本研究の目的となる。そのために、NGS解析を中心とした解析を計画している。さらにこれを可能とする為の新たな変異系統を、ゲノム編集と交配によって作出する。
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研究成果の概要 |
本研究では卵生脊椎動物の孵化に必須である孵化酵素とおよびその産生細胞である孵化腺細胞の進化に焦点を当てて研究を行った。その結果、孵化酵素を含むアスタシンファミリーの脊椎動物全体における進化的共同を詳細かつ網羅的に明らかにし、さらには魚類の卵保護と関連する分子の同定とその進化パターンも明らかにする事で、魚類の繁殖戦略の進化と生体とを関連付けて議論した。さらには孵化腺細胞の分化カスケードの解明の為に、変異体ゼブラフィッシュを複数作製し系統の樹立に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では孵化酵素を始めとした、孵化に関連する遺伝子の網羅的な分子進化パターンを明らかにしている。特に222魚種の全ゲノム配列を用いた網羅的な解析からあきらかになった卵保護との関連が強く示唆される遺伝子の偽遺伝子化は、水産業への応用も見込めるだけでなく、深海魚などの繁殖方法が未同定の種における非侵襲的な遺伝子マーカーとしても応用展開が見込めるものである。このように、本研究成果は脊椎動物の繁殖生態について重要な知見をもたらすだけでなく、その社会的意義も大きいものである。
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