研究課題/領域番号 |
20K15855
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 大地 筑波大学, 生命環境系, 助教 (60866672)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ヤツメウナギ / 視蓋 / 視覚 / 意思決定 / 視覚行動選択 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚は他の感覚に比べ、遠距離の状況をすばやく詳細に知ることができることから、適応的な行動を選択する際に果たす役割がきわめて大きい。本研究では、脊椎動物の系統における視覚による行動選択の進化的起源の解明を目指す。具体的には、申請者らのこれまでの研究で明らかとなった、ヤツメウナギにおいて忌避/指向の視覚行動を制御する2種類のニューロンに着目し、①細胞分化時期の特定、②各ニューロンに特異的に発現する遺伝子の探索、③分化の進展にともなう遺伝子発現の変化の解析、の3課題を遂行することで、細胞分化・神経回路形成メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は視覚行動を制御する視蓋ニューロンの分化と進化のメカニズムの解明を目的とする。これまでの研究により、ヤツメウナギの視蓋には同側/対側の脳幹へ出力する2種類の視蓋ニューロンがあり、それぞれ忌避と指向の視覚行動を制御していることが明らかとなっている。本研究では、これら2種類の視蓋ニューロ ンについて、同側性ニューロンは幼生期での成長を通じて、対側性ニューロンは変態期に分化すること、そして同側性ニューロンではEphBという軸索誘導分子受容体遺伝子が特異的に発現することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視覚は他の感覚に比べ、遠距離の状況をすばやく詳細に知ることができることから、適応的な行動を選択する際に果たす役割がきわめて大きく、ヒトの健常な生活においても欠かせない要素である。また、視覚を使った行動の意思決定の中枢である中脳視蓋の神経構造は、ヒトを含めた脊椎動物で広く保存されていることが知られている。したがって本研究の成果は、視覚を使った行動の意思決定の原理の理解に大きな寄与を及ぼすものと考えられる。
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