研究課題/領域番号 |
20K15861
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
村中 智明 鹿児島大学, 農学部, 特別研究員PD (50761938)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 光周性 / 概日時計 / アオウキクサ属 / 花成 / 局所適応 / フロリゲン / トランスクリプトーム / 比較ゲノム / 概日リズム / RNA-seq / ゲノミクス |
研究開始時の研究の概要 |
植物の生活史において開花・結実は最重要イベントである。そのため、花成時期は分類学・生態学の双方に重要な形質となる。花成時期の決定要因に、概日時計を基盤とした日長計測による光周性がある。多くの分類群で、長日性(春咲き)・短日性(秋咲き)の両方が見られるが、日長応答の多様化プロセスは不明である。本研究では、古くから光周性の解析に用いられてきたアオウキクサ属のイボウキクサ(長日)・アオウキクサ(短日)の純系株についてゲノムを決定し、ゲノムから表現型まで多階層での比較解析を行う。古くて新しいモデル植物として分子遺伝学の基盤を整備し、光周性花成を中心に種分化プロセスを分子レベルで解明する。
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研究成果の概要 |
植物の生活史において開花・結実は最重要イベントである。そのため、花成時期は分類学・生態学の双方に重要な形質となる。花成時期の決定要因に概日時計を基盤とした日長計測による光周性がある。多くの分類群で、長日性(春咲き)・短日性(秋咲き)が見られるが、日長応答の多様化プロセスは不明である。本研究では、古くから光周性の解析に用いられてきたアオウキクサ属のイボウキクサ(長日)・アオウキクサ(短日)という近縁の2種を用いた。花成ホルモンであるFT遺伝子において長日誘導型と短日誘導型の2種類のホモログの使い分けと、短日誘導性FTの変異から光周性の多様化を理解できる見通しがった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
四季の移ろいの美しさは、折々に咲く花による部分が大きい。開花季の多様化には様々な要因が複雑に絡むが、日長計測による光周性もその1つである。多くの分類群で、長日性(春咲き)・短日性(秋咲き)の両方が見られるため、進化的に光周性の逆転が起きていると考えられるが、その分子機構は不明な点が多い。本研究では、イボウキクサ(長日)・アオウキクサ(短日)という近縁の2種を用いて、光周性逆転の謎に迫った。その結果、花成ホルモンであるFT遺伝子に長日誘導型と短日誘導型の2つが存在し、その使い分けが逆転に関連することが示唆された。
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