研究課題/領域番号 |
20K15887
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 杏林大学 (2021-2022) 九州大学 (2020) |
研究代表者 |
池田 悠稀 杏林大学, 保健学部, 研究員 (60868800)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 動作観察 / 脳波 / ミラーシステム / 観察学習 / ニューロフィードバック |
研究開始時の研究の概要 |
観察学習を行うときに、脳ではミラーシステム(動作観察と動作実行の両方で活動する脳の運動関連領域)が賦活する。ミラーシステムは模倣や動作の習得に重要な神経機構であるが、ミラーシステムの活動と動作習熟の関係は不明瞭な点が多い。また、ミラーシステムの活動を向上させることで動作の習得が促進されるかは明らかでない。本研究では、観察学習を行う際にミラーシステムの活動を向上させる訓練を行い、通常の観察学習や観察を行わない運動学習をした群と比較することで、ミラーシステムと動作習熟の関係について明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、動作の観察と実行を繰り返す観察学習を行う際のミラーシステムの活動変化を調べ、ミラーシステムと動作習熟の関係について明らかにすることである。 今年度は、前年度に引き続き、手指の巧緻性と、巧緻性を必要とする手指動作を観察する際の脳活動の関連を調べることを目的とした実験を行った。実験に使用する動作は、小さな積み木を使用する、難易度の異なる2種類の動作とした。被験者は、十分に動作の練習を行った後に、1回の動作実行にかかる時間等を行動成績として記録した。その後、一定時間内に動作を繰り返す実行条件と、同様の動作を行う動画を呈示する観察条件について、それぞれ脳波を記録した。脳波計測後に、動作の難しさについて等の主観評価を取得した。動作観察時の脳波からは、ミラーシステムの活動指標となるμ波抑制を算出した。 健康な大学生10名を対象として計測を行い、実行時と観察時の両方において、動作実行前(動作観察前)をベースラインとしたときにμ波が抑制されることを確認した。行動成績の結果では、動作遂行時間や一定時間内の動作遂行回数に難易度による差が見られたが、μ波の抑制には難易度による条件差が見られなかった。被験者が不足しているため、引き続きデータ収集を行う。また、手指の巧緻性以外の動作についても研究対象とすることを検討するため、前年度に計測したデータより立位姿勢の制御について解析を進め、学会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19感染拡大対策に伴う実験の制限により、実験機材の使用が可能な時期や被験者募集ができる時期に制約が生じ、十分なデータを収集することが出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
統計解析に十分な被験者数が得られていないため、引き続き被験者数を増やして、個人の行動成績と脳波指標の関連など、より詳細な解析を進める。
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