研究課題/領域番号 |
20K15892
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柏木 有太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (90840893)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | シナプス / 超解像顕微鏡 / 神経細胞 / ライブイメージング / 海馬 / 記憶 / シナプス可塑性 / 神経疾患 / 神経科学 / イメージング / 細胞生物学 / 超解像技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では超解像顕微鏡によるスパインの微細形態解析技術を基礎として、シナプスの構成要素であるスパインと軸索末端を同時かつ詳細に観察することで、可塑的刺激に伴ったシナプスの形態変化とその分子基盤を検証する。さらにこの技術を脳組織に応用し生きた脳により近い環境でシナプスを精細に観察する基盤技術の確立を目指す。これらの取り組みにより記憶・学習といった脳機能の理解を進めることを目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、シナプスの可塑性と安定性に関わる分子メカニズムの解明を目指し、興奮性シナプスを構成する樹状突起スパインと軸索末端を従来の光学顕微鏡の限界を超えた分解能で同時にタイムラプス観察する基盤技術の確立を目的とした。さらに、より生体内に近い状態でのシナプスの形態と動態を高い分解能で観察することを目指した。これらにより、記憶・学習の細胞生物学的な構造基盤の理解を進めた。 令和5年度は、前年度までに確立した手法を組み合わせ、主に記憶関連神経細胞のスパインシナプスをナノスケールで形態解析を進めたた。具体的には、恐怖刺激誘導後30分で最初期遺伝子発現の有無で海馬錐体細胞を分類してそれぞれのスパインシナプスを超解像顕微鏡手法により撮像した。次に、エングラム細胞同士のシナプスを同定するために、海馬CA3錐体細胞の軸索をミリスケールで追跡した。
研究期間全体として2つの大きな目標を達成した。1. 樹状突起スパインと軸索末端の動態を高い時空間分解能で観察する基盤技術を確立した。これにより複数の神経疾患モデルのシナプスの微細形態と動態を解析した。2. 記憶・学習の細胞生物学的な構造基盤を理解するために透明化手法を用いて生きた動物においてシナプス可塑性が起きたシナプスのナノスケールでの形態情報を取得するための技術基盤を確立した。超解像顕微鏡手法による組織標本の観察技術を海馬の神経回路追跡に適用した。 本研究開発により、生きた神経細胞のシナプス頭部で見られるナノスケールの構造をマウス脳組織でも解析することが可能になり、疾患モデル神経のシナプスを培養細胞と脳組織の両方でナノスケールで解析できた。今後の研究では、記憶で活性化されたシナプスの可視化を達成する遺伝子工学的手法を用いて、記憶の構造基盤の理解と分子メカニズムの解明を更に進め、疾患との関わりを追求していく。
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