研究課題/領域番号 |
20K15898
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松本 直之 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (20774756)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 神経前駆細胞 / 大脳皮質 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトなどの高等哺乳動物の発達した大脳皮質には、発達期に外側脳室下帯(OSVZ)と呼ばれる神経前駆細胞領域が存在する。このOSVZには外側放射状グリア(oRG)と呼ばれる高等哺乳動物に特徴的な神経前駆細胞が存在しており、oRGの進化的な増加が高等哺乳動物における大脳皮質の拡大及び高次脳機能の獲得基盤と考えられている。そこで本研究では、OSVZなど発達した大脳皮質を持つ哺乳動物フェレットを突破口として、oRGの分化制御の分子機構解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では神経前駆細胞であるoRG細胞の分化制御機構を解析した。oRG細胞で発現が高い遺伝子を探索した結果、sonic hedgehog(Shh)シグナルがoRG細胞で活性化していることを発見した。フェレット大脳皮質でShhシグナルを活性化するとoRG細胞は増加し、逆に抑制すると減少した。Shhシグナルを活性化すると脳回が増加し、逆に抑制すると脳回形成が阻害されることも見いだした。さらにマウスよりもフェレットの大脳皮質でShhシグナルが強く活性化していた。この結果は、進化の過程で大脳皮質のShhシグナル活性が増加したことがoRG細胞増加と脳回形成につながったことを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトなどの高等哺乳動物の発達した大脳皮質には、外側放射状グリア(oRG)細胞と呼ばれる高等哺乳動物に特徴的な神経前駆細胞が存在しており、oRG細胞の進化的な増加が高等哺乳動物における大脳皮質の拡大及び高次脳機能の獲得基盤につながったと考えられている。本研究では、このoRG細胞の増加と脳回形成の分子機構を明らかにし、大脳の進化のメカニズムの一端を明らかにした。本研究で得られた成果は、高等哺乳動物に特徴的なoRG細胞の分化制御機構や大脳の進化機構の解明といった神経科学への貢献のみならず、脳異常疾患の病態解明にも発展するなど社会的波及効果も大きい。
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