研究課題/領域番号 |
20K15925
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森川 勝太 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任研究員 (00855207)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 先天的行動 / カルシウムイメージング / ウイルストレーシング / 扁桃体 / 防御行動 / 不安様行動 / 扁桃体梨状皮質遷移野 / ユニット記録 / 情動 / In vivo カルシウムイメージング / 先天的 / in vivo Ca2+イメージング / 神経回路 / 天敵臭 / 行動選択 |
研究開始時の研究の概要 |
狂犬病ウイルスを用いた神経回路トレーシング、特定神経細胞活動の観察・操作などの複数の技術を組み合わせ、動物の生存戦略を担う神経回路の同定を目指す。そして、 外界入力が特定の神経回路の活動を誘導し、個体の行動変化を生み出す機構を理解することを目指す。
|
研究成果の概要 |
先天的行動は、動物の学習や経験に依存せずに認められることから、遺伝的に保存された特定の神経回路によって駆動されると考えられる。しかしながら、その詳細なメカニズムは明らかとされていない。そこで、本研究では、先天的行動を生じさせるモデルとして、マウスの天敵臭を呈示した際の防御行動を用い、脳深部神経活動記録および神経回路トレーシング解析を行った。その結果、天敵臭を呈示した際の逃避行動の誘導に扁桃体梨状皮質遷移野 (AmPir) の活動が必要であることがわかった。さらに、AmPirは、天敵臭を含む特定匂い物質によって誘導される、持続的な不安様行動の亢進にも関与することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物は生まれ持って有する先天的な防御行動と、学習や経験によって獲得した後天的な防御行動を適切に選択することで、生存確立を高めてきた。これらは日々の生活を円滑を進めるための適応行動の基礎となるメカニズムの1つであり、本機構の破綻は不安障害を始めとした情動障害に繋がる可能性が高い。本研究を更に推し進めることで、恐怖や不安、ストレスといった情動処理機構の理解を深めることができる可能性がある。
|