研究課題/領域番号 |
20K15927
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺田 晋一郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (40847274)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 運動制御 / 脳科学 / カルシウムイメージング / システム神経科学 / 脳計測科学 / パーキンソン病 / 2光子イメージング / 神経科学 / 2光子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
我々は自らの意思に基づき運動を開始することができる。随意的な運動の開始に先行して起きる脳活動は準備電位と呼ばれ、人における自由意志との関連なども含めた広範な研究がなされてきたが、その発生機構については未だに不明な点が多い。本研究では先端的な光学的脳機能計測技術を用いることで、自発的な運動の開始におけるドーパミンの機能と大脳皮質で生じる準備電位の関係について明らかにすることを目的とする。
|
研究成果の概要 |
適切なタイミングで運動を開始することは、生物が時事刻々と変化する環境に適応し生存するために重要である。本研究では、自発的な運動開始における脳内の運動情報処理機能について、大脳皮質の活動や機能と、その大脳基底核との関係性について調べた。1光子および2光子カルシウムイメージングを用いて神経活動を計測することで、運動開始に関与する運動皮質の一次領域と高次領域における機能的な分化と階層的な運動情報処理メカニズムについて明らかとした。また、それら機能の大脳基底核との関連性を解明するために、ドーパミンの生体内での光計測に取り組んだ。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質と大脳基底核の相互作用は、運動制御の基本的なプロセスの一部であると広く認識されているが、その詳細なメカニズムはまだ完全には解明されていない。本研究は、回路レベルでの詳細な研究が可能なマウスでこれら脳領域間の相互作用を調べる新たなる実験系を構築したものであり、今後、運動開始におけるその役割についてさらなる知見の発見が期待される。また、本研究は運動制御に関連する神経疾患の理解を深めることに役立つ可能性が考えられる。特に、パーキンソン病や運動失調症など、大脳基底核の異常が関与していると考えられる疾患の理解と治療法の開発に対する影響は大きいと期待される。
|