研究課題/領域番号 |
20K15949
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 (2021-2022) 東京理科大学 (2020) |
研究代表者 |
大金 賢司 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (30771092)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | コレステロール / タンパク質安定性 / タンパク質の安定性 / コレステロール合成経路 / スクアレンモノオキシゲナーゼ / 構造活性相関 / オキシステロール / 医薬化学 |
研究開始時の研究の概要 |
ほとんどの低分子医薬および生物活性化合物は、阻害剤やアゴニストなど標的タンパク質の機能を変化させるものである。一方、近年の研究では、生体内において内在性化合物によりタンパク質の安定性が調節されている例が見つかってきている。例えば、コレステロール合成の律速酵素の一つスクアレンモノオキシゲナーゼが、その基質であるスクアレンにより安定化される現象が例として挙げられる。本研究では、このような現象を医薬へと利用できるのか明らかにするため、スクアレンモノオキシゲナーゼの安定性を正あるいは負に調節する合成低分子化合物の探索・創製を行い、そのコレステロール合成調節剤としての可能性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、コレステロール合成酵素の安定性が低分子化合物により変化するという現象に着目し、これを変化させる化合物の探索をおこなった。スクアレンモノオキシゲナーゼ(SM)については、内在性のオキシステロールおよびその関連化合物のスクリーニングおよび誘導体合成を通し、構造活性相関を明らかにした。また、研究過程において当該酵素の触媒ドメインがその阻害剤により安定化されること、触媒ドメインにルシフェラーゼを融合したタンパク質を細胞内で発現させることで、細胞内でSMの触媒ドメインに結合する化合物を検出できることを見出し、その阻害剤探索法としての有用性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素の機能を阻害する化合物は、これまで阻害剤として数多く医薬応用されてきた。本研究では、機能ではなく酵素自体の量を変化させる化合物について探求をおこない、特にコレステロール合成経路のスクアレンモノオキシゲナーゼに着目して化合物の探索を行なった。本酵素の安定性を低下させるオキシステロールを見出し、そのどのような構造が必要かを明らかにし、高活性化を目指す上での基礎となる情報を得た。また、スクアレンモノオキシゲナーゼの阻害剤を探索する新しい方法として、簡便かつ細胞内での作用を検出できる実験系の開発をおこなった。今後、新たなスクアレンモノオキシゲナーゼ阻害剤の発見につながる可能性がある。
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