研究課題/領域番号 |
20K15957
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
寄立 麻琴 九州大学, 薬学研究院, 助教 (70843788)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | タンパク質修飾 / 抗体薬物複合体 / C-グリコシド / タンパク質 / 抗体 / 位置選択的修飾 / リジン修飾 / ADC / ペプチド修飾 / 抗体医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質の化学修飾反応は、蛍光ラベリングによるタンパク質の動態解析、PEG 化による物性の改変、抗体-薬物複合体(ADC)、抗体やタンパク質の固定化などに用いられている。しかし、これまでに利用されてきた手法は、人工タンパク質に対する生体直行性の高いヒュスゲン環化反応などが主流で、人工タンパク質の調整が必須であった。理想的には、遺伝子改変を施していない天然のタンパク質を高い位置選択性で修飾できれば、抗体医薬などの合成がより簡便になる。本研究の目的は、このような位置選択的タンパク質修飾を、以前までのアフィニティーラベリングなどに依らない、精密な反応制御により達成することである。
|
研究成果の概要 |
タンパク質の位置選択的修飾法は、近年注目されている抗体薬物複合体(ADC)やPROTACなどを含む、プロテインエンジニアリングにおいて重要な技術である。 タンパク質に含まれるアミノ酸残基の中で、修飾法が最も多く報告されているのは、高反応性のシステインである。一方、システインよりも多くタンパク質に含 まれており、システインの次に求核力が高いとされているリジンを標的としたタンパク質の位置選択的修飾法は、多く報告されているものの、その位置選択的修 飾法には未だに課題があった。そこで、キノンメチドを活性中間体とする新たな可逆的リジン修飾反応の開発に取り組んだ。今後さらなる反応性の調整を行う計画である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の位置選択的修飾法は、近年注目されている抗体薬物複合体(ADC)やPROTACなどを含む、プロテインエンジニアリングにおいて重要な技術である。特に、近年認可されたADC薬であるエンハーツは今後のがん治療を担う医薬品として注目されている。さらに薬効が高く均質なADCを作るためには、抗体-薬物比を高く・均一に保つことが求められる。本研究が完成すれば、医薬品の開発に貢献することが期待される。
|