研究課題/領域番号 |
20K15969
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松崎 元紀 徳島大学, 先端酵素学研究所, 助教 (90817040)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ジスルフィド結合 / 小胞体 / IRE1 / PDIファミリー / 小胞体ストレス応答 / ミスフォールドタンパク質 / インスリン / タンパク質品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
真核細胞小胞体では、様々な膜タンパク質や分泌タンパク質の立体構造形成が失敗した際に、これらのミスフォールドタンパク質を感知し、その除去や再度の立体構造形成を促す小胞体ストレス応答機構(UPR)が存在する。小胞体ストレスセンサーIRE1はUPRの主要な制御因子で、ミスフォールドタンパク質、ジスルフィド結合などに依存して活性化することが報告されてきた。しかし、IRE1の活性型であるオリゴマーの構造やそのオリゴマー形成のしくみは未知である。そこで、IRE1活性型ジスルフィドオリゴマーの動態および構造解析を中心とし、分子シャペロンを制御因子とするIRE1活性化の分子機構解明を目指す。
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研究成果の概要 |
小胞体ストレス応答は、有害なミスフォールドタンパク質の蓄積を感知して、その除去を促す細胞の防御システムである。哺乳動物の主要なストレスセンサーであるIRE1は精力的に研究されてきたが、活性化の際の分子機構に未解明な点が多かった。本研究では、IRE1が形成する活性型オリゴマーの構造動態解明に取り組み、IRE1、分子間ジスルフィド結合、ミスフォールドタンパク質などの因子の量が構造動態に与える影響を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小胞体ストレス応答制御の破綻や過剰な活性化が、神経変性疾患、Ⅱ型糖尿病、癌などの様々な疾患と結びついているため、制御の分子機構解明は急務だが、IRE1によるUPR経路の初期に起きるイベントの分子機構が未解明なことが創薬等の障害になっていた。本研究の成果からこれまで不明だったIRE1活性化機構の一端が解明され、その制御に分子間ジスルフィド結合が重要なことが示された。今後IRE1の分子間ジスルフィド結合をターゲットとし、UPR制御に働く、新たな創薬基盤の確立が期待される。
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