研究課題/領域番号 |
20K15983
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高田 剛 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20733257)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | パースルフィド / 超硫黄分子 / 酸化修飾 / レドックスシグナル / 酸化ストレス / リン酸化修飾 / カルモデュリンキナーゼ / チオレドキシン / リン酸化酵素 / 活性酸素 / 活性硫黄分子 / 硫黄プロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
近年、パースルフィドなどの活性硫黄分子種による酸化ストレスに対する防御的役割が注目されているが、不可逆的な酸化損傷からタンパク質システイン残基を保護する機構はこれまで不明であった。最近我々は、パースルフィドがタンパク質システイン残基の過度な酸化修飾に対する防御機能を有していることを明らかにし、レドックスシグナル研究に新たな道を開いた。本研究では、これまで全く知られていなかった「パースルフィドによるタンパク質酸化損傷修復メカニズム」を解明する。本研究により、酸化ストレスに対する新規防御機能を解明し、酸化ストレスが関わる難治性疾患の新しい診断・治療法の開発や創薬に向けた基盤的研究を展開する。
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研究成果の概要 |
近年、パースルフィドなどの活性硫黄分子種による酸化ストレスに対する防御的役割が注目されているが、詳細なメカニズムはこれまで不明であった。本研究では、パースルフィドによるタンパク質酸化損傷修復メカニズムの解明を目指した。まず、チロシン脱リン酸化酵素(PTP1B)がパースルフィド化を介して可逆的に修復されることを明らかにした。また、活性酸素合成酵素であるNADPHオキシダーゼ(Nox)と一酸化窒素合成酵素(NOS)による新規の硫黄代謝系を見出した。以上の結果から、パースルフィド化がタンパク質酸化損傷修復において重要な役割を果たしていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化ストレス下における不可逆的な酸化修飾からタンパク質のシステイン残基を保護する手段として、パースルフィドによる保護メカニズムを見出したのは、これまでに報告のない応募者ら独自のものであり、その独創性は極めて高い。本研究を進めることで、酸化ストレスに対する新規防御機能を明らかにし、酸化ストレスの関わる動脈硬化症・心疾患、生活習慣病及び、癌、神経変性疾患を含めた難治性疾患 まで幅広い疾病を標的とした創薬や予防・治療法の開発への展開が期待される。
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