研究課題/領域番号 |
20K15987
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
知念 拓実 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (40775607)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 血球細胞 / 細胞分裂 / 急性リンパ性白血病 / 急性骨髄性白血病 / DepMap / 分裂期の脆弱性 / 染色体異数性 / CRISPR/Cas9ゲノムワイド解析 / 分裂期紡錘体プロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
血球細胞に特有の分裂様式とそれに起因する中心体・微小管ネットワークの脆弱性を理解し、その知見を基に血液がんの発症メカニズムの理解と血液がん治療のための新規創薬ターゲットの同定を試みる。浮遊性の血球細胞や接着性細胞を含む多種のモデル細胞を用いた比較解析システムや可逆的な浮遊・接着培養システムを構築し、CRISPR/Cas9ゲノムワイド解析や分裂期紡錘体プロテオミクスを組み合わせた解析技術基盤を確立する。以上のアプローチにより血液がんの発症機構の解明とその脆弱性を標的とする新たな創薬を目指す。
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研究成果の概要 |
本課題では血球細胞の特殊な分裂マシナリーを理解することを目的として研究を行った。血液がん由来の細胞の分裂期中心体を詳細に解析したところ、中心体マトリクスの集積が弱いことを見出した。このことから、血液がん細胞は脆弱な紡錘体を形成する可能性がある。次に、染色体異数性を示す血液がん細胞群に着目した。染色体異数性は特定の分裂マシナリーの破綻により生じる可能性がある。DepMapに登録されているデータを用いて解析した結果、異数性を示す血液がん細胞は動原体-微小管結合や姉妹染色体接着に強く依存して生育することが示唆された。以上より、血球細胞の脆弱な分裂マシナリーの抽出に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、血液がん細胞の特殊な分裂機構の解析を行った。血液がん細胞の分裂システムの理解は、血液がん発症機構の理解や血液がん治療薬の開発に繋がるため、医学・薬学における重要な課題である。本研究で得られた知見をベースにさらなる理解が進むことで、新たな創薬標的分子の同定が可能になる。
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