研究課題/領域番号 |
20K15988
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野口 玲菜 (水谷玲菜) 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任助教 (30780697)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 長鎖非コードRNA / 核内構造体 / 非コードRNA / 熱ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに通常は核スペックルと呼ばれる核内構造体に局在するMALAT1非コードRNAが、熱ストレスに応答して新規核内構造体HiNoCo-bodyを形成すること、MALAT1が熱ストレス時の細胞生存に必要であることを世界に先駆けて発見した。本研究ではMALAT1の機能配列を同定し、各機能配列に結合するタンパク質を網羅的に解析することで、通常条件と熱ストレス条件のMALAT1の機能ドメインを明らかにすることを目的とする。本研究を通じて「MALAT1が局在を変化させる過程で複数の機能配列を使い分けることにより、細胞の状態変化に迅速に適応する」という熱ストレス応答の新しいモデルの提唱を目指す。
|
研究成果の概要 |
申請者はこれまでにMALAT1の機能解析を行う過程で通常は核スペックルと呼ばれる核内構造体に局在するMALAT1が、熱ストレスに応答して新規核内構造体(HiNoCo-bodyと命名)を形成することを発見した。しかしながら、MALAT1がどのようにHiNoCo bodyを形成するか、その詳細なメカニズムは不明である。そこで本研究では、熱ストレス条件下のMALAT1の機能ドメインを明らかにすることを目的とした。様々な長さの変異型MALAT1を発現する細胞株を樹立し、熱ストレス時の細胞内局在の観察を行った。これらの実験を通じて、熱ストレス時の局在変化に必要なMALAT1 の部分配列を同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能ドメインの情報が不足している非コードRNAは、タンパク質と異なり一次配列から機能を推定することが困難である。先行研究により、一部の非コードRNAについてはドメイン解析が行われている。MALAT1に関しても核スペックル局在に必要な最小配列は同定されているが、他の領域の機能は不明であった。本研究によって同定された、熱ストレスに応答したMALAT1の局在変化に重要なドメインの情報はこれまでの概念とは異なる非コードRNAによる熱ストレス応答の分子基盤の解明につがなることが期待される。
|