研究課題/領域番号 |
20K16016
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 (2021-2022) 大阪大谷大学 (2020) |
研究代表者 |
道永 昌太郎 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (60624054)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アストロサイト / 頭部外傷 / 血液脳関門 / 脳浮腫 / Blood-brain barrier |
研究開始時の研究の概要 |
頭部外傷は事故や転倒などの際に頭部を強打することで脳が損傷した状態であり、患者数は年間約28万人と推定される。外傷後の脳内ではバリア機能を担う血液脳関門(BBB)が破綻し、突然死や後遺症の一因となる。したがって、BBB破綻の治療は頭部外傷の有効な治療法であると想定されるが、治療薬は未だ開発されていない。本研究では、治療薬の標的として脳グリア細胞のアストロサイトに注目する。アストロサイトはBBBの機能を調節しているが、アストロサイトを標的とした薬はない。そこで、アストロサイトを標的とする薬が治療薬となり得るかを頭部外傷マウスと培養細胞を用いて検討し、頭部外傷の新規治療薬の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
頭部外傷モデルマウスの脳組織では、エンドセリンETB受容体、transient receptor potential vanilloid 4 (TRPV4)、ヒスタミンH2受容体がアストロサイトに高発現していることが見い出された。ETB受容体拮抗薬、TRPV4阻害薬、H2受容体作用薬を投与すると、血液脳関門(BBB)の破綻を促進する血管透過性亢進因子の発現増加が抑制され、BBBの破綻を抑制する血管修復因子の発現が増加しており、頭部外傷によるBBBの破綻と脳浮腫が抑制された。本研究成果は、アストロサイトの機能分子に作用する薬が頭部外傷に対する新規治療薬となり得ることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭部外傷は交通事故、転倒、スポーツなどの際に頭部を強打することで脳が損傷した状態であり、突然死や後遺症を伴う場合もある。日本の患者数は年間30万人以上と推定されているが、現在までに有効な治療薬は確立されていない。本研究成果により、エンドセリンETB受容体拮抗薬、TRPV4阻害薬、ヒスタミンH2受容体作用薬が頭部外傷モデルマウスの病態を抑制できることが示唆されたため、これらの薬は頭部外傷に対する新規治療薬の候補となり得ることが期待される。
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