研究課題/領域番号 |
20K16036
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
笠茂 紗千子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10825227)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | パーキンソン病 / NSAIDs / レセプトデータ / 医療ビッグデータ / NSAIDs / パーキンソン病進行抑制薬 / オキシカム系NSAIDs / ドラッグ・リポジショニング |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病(PD)は難病指定の進行性神経変性疾患である。その治療薬は対症療法薬のみであり、進行抑制薬の開発が望まれている。一方、細胞・動物実験から非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のうち、メロキシカムを代表とするオキシカム系薬剤の神経細胞死抑制効果が報告されているが、実臨床での効果は明らかではない。NSAIDsのイブプロフェンがPD発症予防に有効との報告があるが、それ以外の母核を持つ薬剤は個別の詳細な検討がなされておらず、進行抑制作用に焦点を当てた報告はない。従って、PD患者におけるオキシカム系薬剤を含むNSAIDsの処方状況を調査し病状の進行度との関連性を検討する疫学研究を実施する。
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研究成果の概要 |
現在のパーキンソン病(PD)治療薬は、症状改善の対症療法薬のみで、疾病進行を抑制する薬剤はない。近年の基礎研究や動物実験では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、特にメロキシカムを含むオキシカム系薬剤の脳ドパミン神経細胞死抑制作用が報告されている。本研究ではヒトにおいても同様の作用が認められるかにつき、大規模レセプトデータを用い、PD患者におけるオキシカム系薬剤の処方状況と病状進行度との関連性を検討した。しかし実態として、対象薬剤のPD進行抑制効果を検証するには処方患者数が希少で不十分であった。従って、新たな観点で網羅的に他のNSAIDsを含めた探索的な解析を今後も展開していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は臨床現場ですでに汎用されており、パーキンソン病(PD)の固縮, 無動など疾病固有の症状に伴って現れる疼痛等に対しても処方され、NSAIDs使用中のPD患者は多数存在している。本研究結果としては、本邦のPD患者におけるNSAIDsの処方内容や経年変化等の実態を示すことができた。しかし、本研究の中心的薬剤である、メロキシカムを含むオキシカム系薬剤の使用実態が少ないことが明らかとなり、当初の目的としていた対象薬剤とPD進行の関連性について検討ができなかった。今後の研究を進める際には他の薬剤とPD進行の関連性も考慮に入れた解析が求められる。
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