研究課題/領域番号 |
20K16047
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
成田 勇樹 熊本大学, 病院, 助教 (40614665)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | セリンプロテアーゼ / AKI / マルチターゲット作用 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では,新規透析導入患者の抑制が重要な医療課題となっている。近年,急性腎障害 (AKI) が原因で透析導入に至る症例が慢性腎臓病症例よりも圧倒的に多いことが明らかとなり,AKI対策が必要不可欠とされている。申請者はこれまでの取り組みから,“セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用を活用した治療法が新規AKI治療法に成り得る”ことを見出した。本申請研究では,セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用を活用した新規AKI治療法の確立を目的に,臨床への応用を見据え,基礎および臨床の両側面からアプローチしていく。
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研究成果の概要 |
本研究は,セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用を活用した新規 AKI 治療法を確立することを目的に,リポポリサッカライド (LPS) 誘発 AKI モデルおよび虚血再灌流 (IR) 誘発 AKI モデルを用いて,セリンプロテアーゼ阻害薬の有効性評価およびその作用メカニズムを検討した。結果、セリンプロテアーゼ阻害薬であるカモスタット(CM) が, AKI モデルマウスの病態進展を一部抑制し,用量依存的に酸化ストレスおよび炎症を抑制していることが示された。以上より、セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用の活用が新規 AKI 治療法となり得る可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の透析患者数は 33 万人を超え,透析患者の増加による医療費の高騰が国の財政を圧迫している。また,近年,透析導入の主な要因が急性腎障害 (AKI) であることが明らかとなっている。本研究は,セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用を活用した新規 AKI 治療法を確立することを目的とした。異なる 2 つの AKI モデルにセリンプロテアーゼ阻害薬を投与すると,病態進展を一部抑制し,用量依存的に酸化ストレス及び炎症を抑制した。セリンプロテアーゼの制御によるマルチターゲット作用の活用が新規 AKI 治療法となり得ることが示唆され,医学・薬学・医療経済への貢献が期待される。
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