研究課題/領域番号 |
20K16051
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
堺 陽子 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教 (50723079)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 毛細胆管 / bile salt export pump / 凍結ヒト肝細胞 / 薬剤性胆汁うっ滞肝障害 / カスパーゼ / MPS / 毛細胆管形成 / 胆汁うっ滞肝毒性 / トランスポーター / 生体模倣システム / 肝細胞 / 胆汁鬱滞肝障害 / マイクロ流体デバイス / 胆汁酸 / HepG2細胞 / BSEP |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに申請者は、薬剤添加によって胆汁酸の輸送にかかわるトランスポーターの機能が変動することで起こる胆汁鬱滞性肝障害に着目し、薬剤性胆汁鬱滞型肝障害試験法の開発を行ってきた。そして、胆汁酸取り込み・排泄トランスポーターの機能の備わった細胞の構築が重要であると思った。今回、申請者は、安価かつ容易に扱え、十分な胆汁酸取り込み・排泄トランスポーターの機能が備わったHepG2-hNTCP-hBSEP-C4細胞を作製し、短期間で供給可能なスクリーニング系の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
凍結ヒト肝細胞(PHHs)に着目し、毛細胆管構造の形成とトランスポーターの機能向上に効果的な培養方法の検討を行った。その結果、培地RM-101にZ-VAD-FMKとRevitaを添加した培養(新規法)により、長く太い線状の毛細胆管様構造を多く確認した。また、従来法で培養したPHHsに比べ、新規法では胆汁酸排泄トランスポーターであるBSEPの基質となるtauro-nor-THCA-24-DBDの毛細胆管様構造部分への蓄積がより多く認められた。デバイス上に新規法で培養したPHHsにサンドイッチ培養を行った後、胆汁うっ滞肝毒性評価としてCsAの経時的な細胞毒性を検討したところ、その上昇が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤性胆汁鬱滞型肝障害評価系の構築のために、主な胆汁酸排泄トランスポーターであるBSEPの発現や機能にも焦点を当てて研究しており、BSEPの機能不全が起こる原因やその疾患にも応用することができる。また、本研究室で開発したデバイスと組み合わせて、培地を灌流した薬剤性胆汁鬱滞型肝障害評価系を開発することにも新規性がある。医薬品候補化合物の毒性を見極めるスクリーニングにおいて安価かつ容易に大量生産可能であり、短期間に評価可能であるため、安全性の高い医薬品の開発の礎になると思われる。
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