研究課題/領域番号 |
20K16055
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小林 昌宏 北里大学, 薬学部, 准教授 (90815359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | バンコマイシン / 母集団薬物動態解析 / 推算糸球体濾過量 / 非線形混合効果モデル / 標準推定糸球体濾過量 |
研究開始時の研究の概要 |
所属機関においてバンコマイシン血中濃度を測定した成人患者を対象とし、通常診療の範囲内で得られた情報を後ろ向きに調査する。非線形混合効果モデルNONMEMを使用し、標準eGFRを共変量として母集団薬物動態解析を行う。得られた薬物動態パラメータからバンコマイシン必要量を算出し、標準eGFRに対するバンコマイシンの最適な投与スケジュールを算出する。
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研究成果の概要 |
推算標準糸球体濾過量(eGFR)を使用したバンコマイシンの母集団薬物動態解析を行った。非線形混合効果モデルを使用し母集団薬物動態パラメータ Vdvcm (L) = 1.09 * WT(kg)、CLvcm (L/h) = 1.09 + 0.0415 * 標準eGFR (mL/min/1.73m^2) を得た。同様の手法によって推定クレアチニンクリアランスを用いた母集団薬物動態パラメータは、より良好なモデル適格性と外的妥当性を示した。eGFRを共変量に使用した母集団薬物動態パラメータはバンコマイシン投与設計に有用な可能性があるが、現時点ではCcrを上回る共変量にはなり得ないと結論付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代表的な腎機能の定量的指標として推算糸球体濾過量(eGFR)と推定クレアチニンクリアランス(Ccr)が普及し、薬物投与設計における使用方法が混在している。バンコマイシンを対象とした本研究結果より、精密な投与設計や血中薬物濃度の推定精度を追求する必要性の高い場面では指標としてCcrの方が優れており、そうでない場面ではeGFRで代用できる可能性を示した。
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