研究課題/領域番号 |
20K16070
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野田 あおい 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (40835625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫抑制薬 / 妊娠 / レセプトデータ / 先天異常 / ステロイド / 妊婦 / 先天奇形 / レセプトデータベース / コホート調査 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠を希望する女性や妊婦の中には、免疫抑制薬を使用せざるを得ない患者が存在する。しかしながら、妊娠中における免疫抑制薬使用の妊婦自身および出生児に対する安全性に関するエビデンスは他の医薬品と同様、不十分である。本研究の目的は、「妊婦コホート研究(エコチル調査)」や、健康保険組合から得た300万人規模のレセプトデータベースを用いた「レセプト研究」の基盤に基づき、妊娠中の免疫抑制薬の使用が、妊婦の妊娠継続・転帰および児の奇形・発育・発達に与える影響に関するエビデンスを創出することである。
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研究成果の概要 |
レセプトデータベースを用いて、妊娠中の免疫抑制薬の処方状況を調査した後、シクロスポリン(CsA)・タクロリムス水和物(TAC)、ステロイド薬の処方と、母親の妊娠転帰、児の大奇形(MCMs)との関連について評価した。免疫抑制薬の処方割合は、妊娠初期から末期に減少したが出産後に増加した。妊娠中にTAC処方を受けた母親において高い早産割合が認められたが、妊娠中のTAC、CsAの処方とMCMsに関連は認められなかった。妊娠初期にステロイド薬を処方された妊婦は2,739人、MCMsの傷病名が付与された児は6.32 %(オッズ比0.96, 95% 信頼区間0.82-1.13)であり関連は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠を希望する女性や妊婦の中には、免疫抑制薬を使用せざるを得ない患者が存在するが、妊娠中における免疫抑制薬使用の安全性に関するエビデンスは不十分である。海外では、妊婦コホートや、レセプト・電子カルテ・各種レジストリ等多くのデータベースが存在するため、医薬品の安全性評価に広く利用されている。本邦の医薬品の安全対策としては、副作用等自発報告制度があるが、医薬品と副作用との因果関係の評価方法としては不適である。健康保険組合から得た300万規模のレセプトデータベースを活用することで、妊娠中の免疫抑制薬処方の安全性に関するエビデンスを創出できることを示すことができた。
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