研究課題/領域番号 |
20K16071
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
廣瀬 素久 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30835939)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 不眠症 / 薬剤師 / 薬局 / 遠隔服薬指導 / 認知行動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
不眠症は、日中の生活上の支障をもたらす疾患である。現在、不眠症の治療は薬物療法に加えて、睡眠衛生指導や生活改善指導などが有用であるとされるが、これらの指導が病院、薬局において十分に行われているとは言い難い。 その一方で、遠隔診療・服薬指導の省令改正のもと、遠隔服薬指導も本格的に行われようとしており、患者の医療に対する利便性の向上が期待される。 そこで本研究では、睡眠衛生指導等の教育を薬剤師に行ったのち、不眠症の患者を対象として、複数回の構造化された遠隔服薬指導の効果をランダム化比較試験によって検証することを目的としている。
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研究実績の概要 |
不眠症は、十分な睡眠の機会があるにも関わらず、入眠困難や早朝・夜間の覚醒、熟睡感のない睡眠および日中の眠気が生活上の支障をもたらすことが、3ヶ月以上にわたって週に3回以上経験されることで診断される。ストレス・生活リズムの乱れなど様々な要因によってもたらされる疾患で、うつ病などを併存している病態も指摘される。今般の新型コロナウイルス感染症による社会状況もその原因の一つであり、新型コロナウイルス感染症拡大がもたらす社会的経済的状況などがうつ病と関連していることも報告されている。本研究は、不眠症患者に対し、遠隔による服薬指導が、不眠の状況等にどのような影響を与えるかを明らかにすることを目的としているが、新型コロナウィルス感染症拡大による様々な変化が医療関係者を含めた多くの人にメンタルの不調を起こし、且つその数が増加する可能性が指摘されていることから、初年度は、当該研究テーマの関連調査として、保険調剤薬局薬剤師における新型コロナウィルス感染症対応等による影響を、新型コロナウイルス対応(0410対応)の実施状況・新型コロナウイルス対応に関するアンケートおよび、うつ(不眠に対する質問を含む)・不安についての質問紙を用いて調査を行った。本年度はその結果(236名から回答を得た)を解析し、回答者の43%が自身や同僚のメンタルヘルスに新型コロナウイルスの影響を感じていることや12%がうつの質問紙、6%が不安の質問紙のカットオフ値を超えていることを、Asian Conference on Clinical Pharmacy 2022 にて報告した。 また、対象を患者とした研究についても、協力薬剤師の確保を行い、検討しているプロトコールについて第52回ヨーロッパ認知行動療法学会2022(バルセロナ)にて発表し、意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度は新型コロナウイルスの影響についての薬局薬剤師のメンタルヘルスに関する調査を行った。二年度目以降は協力薬局にかかる負担の程度を見極めながら研究をすすめているため。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に行った調査をまとめて発表を行う。さらに、「千葉大学メンタルサポート医療人養成プログラムにおける不眠症治療の授業」を受講した薬剤師に対不眠症の指導教育を対面やオンラインを用いて行い、その後、新型コロナウイルス感染症の拡がりによる医療現場の状況を加味しながら、対象者のリクルート、遠隔服薬指導の実施と検証へと方策を進める。
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