研究課題/領域番号 |
20K16073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
田中 達也 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤主任 (20858071)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | PPI / ボノプラザン / CDI / CYP3A5*3 / 4β-OHC / CYP3A4/5 / プロトンポンプ阻害薬 / 腸内細菌叢 / 薬物代謝能 / CYP活性マーカー / CYP3A4 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、未だ明らかにされていないヒトにおけるPPI投与時の腸内LCA産生菌の変化が及ぼす薬物代謝能への影響およびそのメカニズムを明らかにすることを目的に、①ヒトでのPPI投与による薬物代謝能(内因性CYP活性マーカー)および腸内LCA産生菌(Bacteroides属など)の変化の評価、②PPIの種類とその血中濃度が及ぼす薬物代謝能や腸内細菌叢への影響の評価、③PPI投与の模擬環境下におけるヒト肝・腸管細胞でのCYP3A4発現量とその活性の評価を行う。本研究により、PPI投与が及ぼす薬物代謝への相互作用のメカニズムを解明し、PPI併用時の安全かつ有効な薬物治療マネジメントへの貢献が期待できる。
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研究実績の概要 |
プロトンポンプ阻害薬(PPI)の薬物相互作用は、併用薬の血中動態および臨床効果を変動させることが臨床上の問題になっている。本研究では、ヒトにおけるPPI投与時の腸内LCA産生菌の変化が及ぼす薬物代謝能への影響およびそのメカニズムを明らかにすることを目的に、①ヒトでのPPI投与による薬物代謝能(内因性CYP活性マーカー)および腸内LCA産生菌(Bacteroides属やClostridium属など)の変化の評価、②PPIの種類とその血中濃度が及ぼす薬物代謝能や腸内細菌叢への影響の評価、③PPI投与の模擬環境下におけるヒト肝・腸管細胞でのCYP3A4発現量とその活性の評価を行うこととしている。 2023年度は、医療データベースを用いた研究に継続している(ボノプラザンを含むPPIとC.difficile感染症との関係の解析、PPI投与によるCYP代謝薬剤の薬効・有害作用発現頻度の解析)。データソースにメディカル・データ・ビジョン株式会社の医療データベースを用いている。必要サンプルサイズについては、浜松医科大学医学部附属病院の臨床研究DBシステム『D☆D』を用いた予備調査より算出し、使用する医療データベースを決定した。曝露(Exposure)としてボノプラザン、OutcomeとしてC.difficile感染症としたcohort studyを実施している。解析には、Positive control群にボノプラザン以外のPPIの使用した患者として、cox regressionを用いたcohort studyによりハザード比(95%信頼区間)を算出する方法、およびlogistic regressionを用いた、case-control studyによりオッズ比(95%信頼区間)を算出する方法の2つを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
臨床試験の患者登録が遅れているため、腸内細菌に関連した評価も遅れている。また、2022年度より、医療データベースを用いた研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
患者登録を進め、患者検体の収集、内因性CYP活性マーカーの測定、薬物血中濃度測定、腸内細菌叢解析を開始する。また、データベースを用いたPPI投与による腸内細菌および併用薬剤への影響について評価を進める。
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