研究課題/領域番号 |
20K16075
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
江崎 剛史 滋賀大学, データサイエンス学系, 准教授 (20717805)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 機械学習 / ADMET / in silico / ADME / 吸収率 / 構造記述子 / 転移学習 / インシリコ / 情報科学 / 化学系薬学 |
研究開始時の研究の概要 |
創薬にかかる研究開発費の高騰に伴い、化合物の構造から薬としての性質を予測するin silicoモデルが注目されてきている。創薬初期の段階で「薬としてのポテンシャル」を予測するためには、生物学的利用率(BA)が有効な指標となる。BAは吸収と代謝が関係するパラメータであり、精度よく予測するためには、吸収や代謝に関する情報を組み込むことが効果的である。そこで、最大規模の精査されたデータから多様な記述子を算出し、関連性の高いin vitro試験の結果を組み込んだ転移学習モデルを構築する。高精度なヒトBA予測モデルを構築し、効率的な創薬への貢献を目指す。
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研究成果の概要 |
創薬の初期段階で薬物の性質を予測し、有望な化合物の合成や実験に必要な費用と労力を削減する効率的な創薬が求められている。現在市販されている医薬品の多くは経口投与薬であるため、経口投与可能な化合物を予測することは重要である。「薬としてのポテンシャル」を予測するために、経口投与可能な化合物を予測するBA(生物学的利用率)の予測モデルを構築し、創薬の効率化に貢献することを目的とする研究を開始した。BAに関係の深いと推定される代謝安定性、膜透過性、水溶性の大規模なデータの収集と精査、複数の予測手法や記述子の検討、転移学習モデルの構築が行い、BAを予測できる深層学習モデルの構築を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の科学技術の発展や研究開発費の高騰などに伴い、新薬創出におけるアカデミアの担う役割の重要性が認識されつつある。しかし、アカデミアで合成された薬効を示す化合物の多くが、薬としては使いにくい課題を抱えており、効率よく創薬に繋がっているとは言い難い。創薬初期において様々な予測モデルが構築されてきたが、最終的に必要なのは「ヒトに使えるポテンシャル」の判定に寄与することであり、in vivoの試験結果であるヒトBAが非常に有効なパラメータであると考えた。本計画は、創薬の効率化に対する非常に重要なアプローチであり、今後の予測モデル構築にも有効となる新たな視点を獲得できると考えられる。
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