研究課題/領域番号 |
20K16076
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
廣部 祥子 大阪大学, 大学院薬学研究科, 講師 (70644582)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インフュージョンリアクション / リツキシマブ / 抗体医薬 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 抗体医薬品 / バイオシミラー / infusion reaction / 抗がん剤 / アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん剤により高頻度で発現するアレルギー関連症状は、時にはアナフィラキシー様症状等の重篤な反応を引き起こし、死に至る危険性もある。近年続々と承認されているのが、アレルギー関連症状の報告が多い抗がん剤と免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) の併用療法である。ICIはがん患者の免疫機能に影響を及ぼすことから、抗がん剤によるアレルギー関連症状の発現率や症状に変化をもたらす可能性が危惧される。ICIの併用療法含め、各種抗がん剤によるアレルギー関連症状の発現実態を把握するとともに、アレルギー関連症状の発現と関連性の高い因子を探索し、アレルギー関連症状を軽減・回避する手法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
リツキシマブによるインフュージョンリアクションの発現について、濾胞性リンパ腫における発現率が高いことを示した。2回目投与時における副腎皮質ホルモン剤の強化が有用な可能性が示唆された。リツキシマブのバイオシミラー製剤についても検証し、先発品と後続品において発現頻度は変わらないことを明らかにした。 免疫チェックポイント阻害薬の投与においては、早期に発現する副作用の発症率が臨床試験の報告よりも高く、特にデュルバルマブの投与において2回目投与以降でも副作用が継続して発現する症例が確認された。また、殺細胞性抗がん剤との併用において、副作用の発現率に変化はなかったが、出現した症状が異なることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗体医薬による特徴的な急性期毒性であるインフュージョンリアクションは、抗体分子によっては発現頻度が高く、死亡に至った例も報告されている。抗体医薬に含まれる免疫チェックポイント阻害薬による治療は多くのがん種へと展開され、投与例数は増加している。初回投与に発現が多いインフュージョンリアクションは、その副作用を被る患者はもちろんのこと、副作用発現に備えなければならない医療従事者の負担も大きなものとなっている。本研究成果は、インフュージョンリアクション・早期発現副作用の実態を明らかにし、今後の副作用予防に向けた検証に重要な基礎情報となる。
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