研究課題/領域番号 |
20K16092
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
平井 利典 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (90836363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ワルファリン / PT-INR / 腎機能障害 / 数理モデル / 腎機能 |
研究開始時の研究の概要 |
抗凝固薬ワルファリンはさまざまな血栓症に汎用されてきた。ワルファリンは薬効の個人差が極めて大きく、薬効指標であるPT-INR(プロトロンビン時間国際標準比)に基づいた投与量調節が必須である。申請者らはワルファリンによる出血性イベントの危険因子として腎機能低下を見出した。しかし、ワルファリンは肝臓で代謝される薬物であるため、ワルファリン投与設計に腎機能は考慮されてこなかった。本研究は、ワルファリン治療時のPT-INRの推移と腎機能の関係を定量化する数理モデルを構築し、腎機能も考慮したより精度の高いワルファリンの投与設計法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
ワルファリン投与時のPT-INR推移を予測する数理モデルの妥当性を評価した。後ろ向き観察研究を実施し、数理モデルの妥当性評価に使用するデータセットを構築した。数理モデルから算出した予測PT-INRと実測PT-INRを比較したところ、予測PT-INRは過小評価の傾向であった。過小評価の傾向は、高齢、やせ、腎機能低下においてより顕著であった。PT-INR実測値を用いたベイズ推定がPT-INRの予測精度に及ぼす影響を検討したところ、4回以上の測定値を用いたベイズ推定により予測精度の改善が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ワルファリンのPT-INR予測が困難な患者の特徴として、高齢、やせ、腎機能低下であることが明らかとなった。適切なワルファリン療法を提供するために、腎機能を考慮したワルファリン至適投与量を予測する数理モデルの構築が必要であることが示唆された。現在、数理モデルの構築を視野に入れて研究を継続している。
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