研究課題/領域番号 |
20K16113
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
折井 みなみ 昭和大学, 医学部, 助教 (60792645)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | もやもや病 / ミステリン / 脂肪滴 / RNF213 |
研究開始時の研究の概要 |
もやもや病は日本を初めとする東アジア圏の子どもに多く見られる原因不明の脳血管疾患である。内頸動脈終末部の閉塞により脳血流が障害され、脳梗塞および周辺に形成される側副血行路(もやもや血管)からの脳出血が引き起こされる。もやもや病の原因遺伝子産物であるミステリン(別名RNF213)は運動性のATPアーゼ活性とタンパク質ユビキチン化活性を持つ巨大な酵素であり、細胞内の脂質貯蔵場所である脂肪滴に局在して脂質代謝を制御する。ミステリン機能破綻による代謝異常および細胞・組織障害の実態を明らかにし、もやもや病分子病態の解明を進める。
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研究成果の概要 |
もやもや病は日本を初めとする東アジア圏の子どもに多く見られる原因不明の難治性脳血管疾患である。大脳への主要な血液供給路である内頸動脈終末部の狭窄・閉塞により深刻な脳虚血・脳梗塞を生じる。 もやもや病の原因遺伝子産物であるミステリン(別名RNF213)は運動性のATPアーゼ活性とタンパク質ユビキチン化活性を持つ巨大な細胞内タンパク質であり、細胞内の脂質貯蔵場所である脂肪滴に局在して脂肪滴の質・量制御に関わる。この機能がもやもや病患者変異により障害され、特徴的な凝集様構造体とそれに伴う細胞障害が生じること、およびこの構造体形成を起点として炎症が惹起される事を私たちは見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日中韓の東アジア圏の子どもに多く見られるもやもや病は、原因不明の脳血管疾患であり、深刻な脳虚血・脳梗塞や、それに伴う精神発達遅延などを生じる場合がある。さらに側副血行路として脆い新生毛細血管網が誘導され、これが成人以後の脳出血の原因となる。血管バイパス手術が有効ではあるが、現在までに根治療法は存在せず再発も起こりうる。研究代表者等による培養細胞、並びにマウス個体解析による一連の病態解明、メカニズム解明はもやもや病の根治療法に繋がる研究であり、学術的・社会的意義がある。
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