研究課題/領域番号 |
20K16116
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
岡本 洋介 秋田大学, 医学系研究科, 講師 (50758224)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心房性不整脈 / リークK電流 / ノックアウトマウス / リークKチャネル / 細胞骨格 / 不整脈 / 分子間相互作用 / 遺伝子改変マウス / 心房細動 / K+チャネル |
研究開始時の研究の概要 |
下記(1)→(4)へと順次研究を進めていく.
(1)ラット病態モデルを用いたリークK+電流の電気生理学的・分子生物学的研究. (2)培養細胞を用いたリークK+チャネルの分子制御機構の解明. (3)遺伝子改変動物を用いたリークK+チャネルの病態生理学的意義の確認. (4)ヒトサンプルを用いた病態生理・治療法開拓研究への応用.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は心臓心房におけるリークK電流の生理機能を解明することである。ラットラット心房不整脈誘発モデルではリークK電流の活性化により不整脈が抑制される。リークKチャネルのコンディショナルノックアウト(CKO)マウスでは交感神経刺激で心房性不整脈が遷延する事が確認された。現在、リークKチャネルの膜電位安定化作用を細胞レベルで検証中である。 また、リークKチャネルと相互作用する新規分子を同定した。この分子のCKOを作出するためfloxマウスとCreマウスを入手入手した。このCKOではリークK電流が間接的に影響を受ける事が予想されるがまだ実験に至っていない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は心房筋の膜電位の安定に、心室筋細胞とは違う機構が存在する可能性を示唆している。心室筋では強力に膜電位を固定している内向き整流性K電流があるが、心房筋ではこの電流は比較的小さい。一方で、リークK電流を活性化すると不整脈が抑制され、ノックアウトすると不整脈が増える事実は、心臓生理学に新しい知見をもたらす可能性がある。また、上室性不整脈に対するリークK電流の影響は明らかなため、病態生理学的、あるいは新規抗不整脈薬の開拓にも意義があるものと思われる。
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