研究課題/領域番号 |
20K16120
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
内藤 清惟 鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (30794903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 脊髄 / 排便 / 脳 / 消化管 / 中枢神経 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ストレスによる排便障害が大きな問題となっている。中枢神経系に原因があると考えられているが、中枢神経系による排便の制御メカニズムは未だ謎に包まれており、ストレスによる排便障害のの病態は明らかになっていない。本研究では、排便制御に関わる神経領域および神経回路を同定し、その役割を明らかにすることを目的とする。これにより、ストレスによる排便障害の病態の解明および治療法の開発に貢献したい。
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研究成果の概要 |
本研究では逆行性トレーサーを用いた排便制御に関わる脳領域の特定を行なった。感染した神経に蛍光タンパク質を発現させるアデノ随伴ウイルスベクターを、脊髄の排便中枢が存在する腰仙髄部に投与し、脊髄排便中枢に投射する神経を蛍光タンパク質で標識した。組織切片を作成し、蛍光タンパク質で標識された神経が存在する脳の領域を検索した。さらに、免疫蛍光染色を行うことで、蛍光タンパク質で標識された神経の性質を検討した。また、脊髄で作用する神経伝達物質の検索およびその作用メカニズムの検討を行なった。これらの結果を、英文の科学論文および国内学会にて発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から、排便制御に関わる脳領域の一部が示唆された。また、脊髄排便中枢で作用する神経伝達物質が複数明らかになった。これまで知られていなかった、脊髄排便中枢で作用する神経伝達物質が明らかになったことで、脊髄排便中枢における排便制御メカニズムの一端が明らかになった。このことは、中枢神経系による排便制御の仕組みを解明するために必要な基礎的な情報を提供し、この分野の研究の進展に貢献するものだと考えている。また、本研究の成果は、ストレス性の腹痛や下痢など、中枢神経系が深く関わる排便障害の病態を解明するために必要となる、基礎的な情報を提供しており、社会的な意義も大きい。
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