研究課題/領域番号 |
20K16128
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 福岡大学 (2022) 東北大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
篠田 康晴 福岡大学, 医学部, 講師 (70806405)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | シグマ1受容体 / 筋萎縮性側索硬化症 / シグマ1受容体作動薬 / 創薬 / シグマ1受容体 / シグマ1受容体作動薬 |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者において、シグマ1受容体の遺伝子変異が国内外で同定されている。これまで、そのような遺伝子変異が培養細胞においてシグマ1受容体の異常な蓄積やミトコンドリア障害を引き起こし毒性をもたらすことを明らかとした。またシグマ1受容体は孤発性ALS患者の剖検やALSモデルマウスの運動神経細胞において異常な分布を示すことが報告されている。本課題では、シグマ1受容体の遺伝子変異を導入した遺伝子改変マウスを作製しALSの発症につながるか検討するとともに、ミトコンドリア保護薬やシグマ1受容体作動薬の薬効について解析する。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)で報告されているシグマ1受容体の遺伝子変異(E102Q)がどのように運動神経細胞に毒性を示すのかについて検討した。同変異がシグマ1受容体とコレステロールとの結合を促進し、凝集体形成や毒性発現を惹起することを明らかにした。あわせて、シグマ1受容体作動薬やコレステロール生合成の抑制により、ALS関連変異体(E102Q)の凝集体形成や細胞毒性を軽減できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋萎縮性側索硬化症 (ALS) は、難治性の神経変性疾患で根本的な治療薬の開発が望まれている。これまで、シグマ1受容体の遺伝子変異や異常な局在が、ALS発症につながることを示唆する報告がなされており、薬物標的としての有用性が注目されている。本研究では、ALS変異に伴い生じる脂質によるシグマ1受容体の調節が、神経細胞毒性やALS発症につながるという知見を初めて明らかにした。今後のさらなる病態機序の解明や有効な治療法開発につながることが期待される。
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