研究課題/領域番号 |
20K16137
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
太向 勇 日本大学, 医学部, 助手 (20836556)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | インスリン分泌 / カルシウムイオン / ミトコンドリア / 代謝 / カルシウムシグナリング / β細胞 / MCU |
研究開始時の研究の概要 |
膵β細胞のミトコンドリアCa2+吸収は、インスリン分泌亢進に貢献する一方で、ミトコンドリアCa2+オーバーロードによるβ細胞死の誘発要因となる。そのためミトコンドリアCa2+動態の厳密な制御機構が存在するはずであるが、その分子実体は不明である。本研究では高効力なshRNAを用いた独自の探索法によりその責任遺伝子を同定する。本研究により得られる知見は、β細胞におけるミトコンドリアCa2+シグナル機能の理解を深めるだけでなく、β細胞死やインスリン分泌の人為制御法の開発に繋がる可能性が期待できる。
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研究成果の概要 |
膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンは血糖値の調整に不可欠である。本研究では、糖の代謝を担うミトコンドリアの機能のインスリン分泌における制御機構について研究した。従来は血糖値の上昇に伴いカルシウムイオンがミトコンドリア内部に流入し、ミトコンドリアの活性が上がると考えられていた。しかしながら、それほどカルシウムイオンはミトコンドリアの中に流入しておらず、また、強制的に流入させても活性は上昇しないどころか、β細胞の損傷を引き起こすことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵臓のβ細胞が血糖値の上昇を感知する際にはミトコンドリアが活性化することが知られており、その制御メカニズムの解明は重要な課題であった。本研究ではカルシウムイオンのミトコンドリアへの流入が従来考えられていた以上に厳密に制御されていなければならないことを明らかにした。本研究により得られた知見はインスリン分泌不全ひいては糖尿病の新たな治療法や治療薬の開発につながることが期待される。
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