研究課題/領域番号 |
20K16146
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
清水 康平 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (70727073)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | LUBAC / 炎症 / 細胞死 / ユビキチン / NF-κB / 免疫 / 生体防御応答 |
研究開始時の研究の概要 |
LUBACは細胞内シグナル伝達の足場となる直鎖状ユビキチン鎖を形成することにより、炎症応答や免疫制御を司るNF-κBの活性化に極めて重要な役割を果たしている。近年、直鎖状ユビキチン鎖を含む混合鎖や分岐鎖など複雑な形態を有するユビキチン鎖の存在が明らかとなり、LUBACと別のE3ユビキチン化酵素が協調的にユビキチン鎖形成に関与していることが示唆されている。本研究では、LUBACとの協働が想定されるE3について生化学・細胞生物学的手法やノックアウトマウスを用いた個体レベルの解析を展開し、LUBACとのクロストークがNF-κB経路を中心に生体防御応答をどのように制御するか明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では疾患因子として知られるLUBACの制御機構を明らかにすることを目的に、新規LUBAC相互作用因子を同定し、生体防御応答における機能解析を実施した。その結果、当該ユビキチン化酵素は炎症刺激に応答してLUBACに結合し、NF-κB活性化や炎症誘導性細胞死を抑制することにより、生体内において抗炎症因子として機能する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LUBACは直鎖状ユビキチン鎖を特異的に生成するユビキチン化酵素複合体であり、炎症や免疫のほか、細胞死の制御において極めて重要なNF-κBシグナルを活性化する。LUBACの制御不全は炎症性疾患、免疫不全症、癌など多くの疾患発症に関与することから、LUBACの制御機構解明は関連疾患の有効な治療戦略を確立していく上で重要な課題である。本研究ではLUBACの活性を制御する新たな分子機序を見出しており、LUBACを標的とした新規創薬シーズの展開が期待される。
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