研究課題
若手研究
本研究の目的は、様々な分化方向を示すような腫瘍の遺伝子変異、病理像、臨床像を明らかにすることである。これまで分類が困難であった腫瘍に対して既知の遺伝子変異、あるいは新規の遺伝子変異/融合遺伝子を発見することを試みる。これにより、より適切に腫瘍を分類すること、診断に有用なマーカーを発見すること、治療標的候補を提案すること、を目指す。
増殖性筋膜炎/筋炎でFOS遺伝子の再構成を見出した。横紋筋への異所性分化を示す脱分化型脊索腫においてEED遺伝子欠失とH3K27me3消失を見出した。ユーイング様アダマンチノーマと診断されていた肉腫でEWSR1::NFATC2融合遺伝子と特徴的な放射線像を見出した。横紋筋へ分化を示すDICER1変異肉腫を報告した。その他、RREB1::MRTFB腫瘍、NTRK融合腫瘍、リン酸塩尿性間葉系腫瘍、神経内分泌分化を示すような類上皮血管内皮腫などの報告に携わった。
本研究により様々な分化方向を示すような腫瘍の臨床病理像、分子異常を明らかにした。EWSR1::NFATC2肉腫に特徴的な放射線像を報告した。DICER1変異肉腫に特徴的な臨床像、組織像を報告した。増殖性筋膜炎/筋炎におけるc-FOS免疫染色、脱分化型脊索腫におけるH3K27me3免疫染色などの診断的有用性を報告した。また、リン酸塩尿性間葉系腫瘍やNTRK融合腫瘍の臨床病理放射線像の報告にも携わった。これらは正確な病理診断に寄与することが期待できる。NTRK融合腫瘍には標的治療が期待できる。DICER1変異肉腫やH3K27me3消失脱分化型脊索腫に対する標的治療の可能性についても論じた。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 18件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)
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