研究課題/領域番号 |
20K16171
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田原 紳一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20792584)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | MELF / NNMT / PD-L1 / Laser microdissection / RNA sequencing / Crispr/ Cas9 system / MELF pattern / 類内膜癌 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮体部の類内膜癌には、従来の形態学的な分類では悪性度が低く予後が良いとされるGrade 1であるにも関わらず、高い浸潤性を示すMELF (microcystic, elongated, and fragmented) patternを有する腫瘍が存在する。本研究ではMELF patternの病理組織検体における次世代シークエンサーの解析で得た遺伝子発現のデータから、MELF patternの形成に関わる因子を解析し、類内膜癌の新たな浸潤メカニズムを解明することで、類内膜癌の悪性度を示すマーカーや治療のターゲットとなるものを見出すことを目指す。
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研究成果の概要 |
MELF patternを有する症例のホルマリン固定パラフィンブロックからレーザーマイクロダイセクションを行い、表層部とMELF patternをとる浸潤先進部を別個に切り出した。それらの検体からトランスクリプトーム解析を行い、腫瘍の表層部とMELF patternをとる浸潤先進部の発現の比較を行った。その結果、ヒストンのメチル化を減少させるNNMTがMELF patternの浸潤先進部で高発現していた。またPD-L1がMELF patternの浸潤先進部で強発現することを明らかにし、MELF patternを有する類内膜癌にPD-L1阻害薬が有用な治療となる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮体部の類内膜癌には形態学的に悪性度が低く予後が良いとされるGrade 1であるにもかかわらず、高い浸潤性を示すMELF (microcystic, elongated, and fragmented) patternという特徴的な形態を有するものがある。MELF patternは組織形態から提唱された概念であるが、その分子メカニズムに関してははっきりしていなかった。本研究ではNNMTがMELFの浸潤メカニズムに関わっていることを示した。またMELF patternを有する類内膜癌にPD-L1阻害薬が有用な治療となる可能性を示した。
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