研究課題/領域番号 |
20K16172
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
北尾 慎一郎 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (60724804)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / チオレドキシン |
研究開始時の研究の概要 |
多機能蛋白質であるチオレドキシン(Thioredoxin:Trx) は、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis:ALS)の病因の一つである活性酸素による酸化ストレスの除去を促進し、ALSの脊髄運動神経細胞死の抑制と生命予後の延長を実現することが期待される。本研究では、Trxを過剰に発現させたALSマウスの運動機能が改善し、かつ寿命が延長することを実験的に示し、TrxのALSに対する効能や効能獲得に必要であったTrx量を明らかにすることにより、有効な治療法が確立されていないヒトALSの根本的な治療薬の開発を促進する。
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研究実績の概要 |
活性酸素の除去を促進する多機能蛋白質であるチオレドキシン(Thioredoxin:TRX)は、その生体防御機構を格段に強化し、ALSの脊髄運動神経細胞死の抑制と生命予後の延長を実現することが期待される。本研究の目的は、TRXを過剰に発現させたALSマウスの運動機能が改善し、かつ寿命が延長することを実験的に示し、TRXのALSに対する効能や効能獲得のために必要なTRX量を病理組織学的・画像解析により明らかにすることである。 研究代表者が科研申請時に所属し、科研実践の場に予定していた鳥取大学医学部病理学講座脳病態医科学分野の教室が2020年度に無くなったため、研究支援室と動物実験施設との協議の上で、研究遂行の場を動物実験施設内へと移行している。 本年度は、協議に参画頂いた鳥取大学医学部医学科脳神経医科学講座脳神経内科学分野の渡辺保裕准教授のご厚意により共同研究として譲渡されたALSモデルマウス①B6.SOD1-G93A系の繁殖・飼育を行い、遺伝子型解析、運動機能評価を行い、臨床症状の再現性を確認したのち、WTマウス含めてホルマリン固定を行うとともにMRI撮像に適したデモ用の献体モデルを作製した。またジャクソン・ラボラトリーよりhTRX-2トランスジェニックマウス②hTRX-2を購入し、繁殖後既に構築した①B6.SOD1-G93Aマウスとの交配を行いダブルトランスジェニックマウスである③B6.SOD1-G93A/hTRX-2マウスを作製した。しかしながら、遺伝子型としてSOD1-G93Aが産仔として得られなかったため、これまでの繁殖計画上作製可能であった①'B6SJL.SOD1-G93とB6SJL.hTRX-2との交配を開始し、ダブルトランスジェニックマウスである③'B6SJL.SOD1-G93A/hTRX-2にて全ての遺伝子型の産仔を得るべく、現在繁殖拡大中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者のコロナ禍における研究実施制限、臨床業務負担増加に伴うエフォートの低下などによる進捗状況の遅れも理由の一つとして挙げられるが、最も大きな理由としては、ダブルトランスジェニックマウスの獲得に必須な、hTRX-2トランスジェニックマウスの初回作製が外注先のブリーダーにて失敗したためその納期が大幅に遅れ、ALSモデルマウスとの交配調整が非常に難しくなったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況に遅れが発生しており、研究期間の延長を申請させて頂いた。ダブルトランスジェニックマウスである③'B6SJL.SOD1-G93A/hTRX-2系の繁殖を既に開始しており、最終年度である2024年度の初期に比較対象となる全ての遺伝子型を確認する予定である。次に外部施設でのMRI撮像に適したデモ用の献体モデルから適切なシークエンスを選択し、マウスの遺伝子型に応じた画像所見と生体情報を比較検討することにより、ALS臨床病理に対するTRXの効能、有用性を評価する予定である。
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