研究課題/領域番号 |
20K16177
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 岐阜大学 (2022) 名古屋市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
坂本 祐真 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (90865817)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 成人T細胞白血病/リンパ腫 / モガムリズマブ / 造血幹細胞移植 / CCR4 / CCR7 / CD28 / TP53 / ゲノム異常 / 蛋白発現 / 遺伝子異常 |
研究開始時の研究の概要 |
成人T細胞白血病/リンパ腫は本邦に多く発生する極めて予後不良の疾患である。申請者らは、本腫瘍において、CCR4遺伝子変異が抗CCR4抗体医薬(モガムリズマブ)高感受性を予測するバイオマーカーである可能性を明らかにした(Blood, 2018;132:758-761)。本研究では、多施設共同研究において蒐集した多数の成人T細胞白血病/リンパ腫症例を対象としてCCR4遺伝子変異を解析し、本遺伝子変異の持つ臨床病理学的意義を確立する。また、CCR4遺伝子変異以外のモガムリズマブ感受性を規定するゲノム異常を含む臨床病理学的因子を網羅的に探索し、それに基づくより良い治療戦略の構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
成人T細胞白血病/リンパ腫は稀な腫瘍であるが、多施設共同研究により多数の症例を蒐集し、臨床病理学的解析を行った。CCR4やCCR7、CD28、TP53などのゲノム異常が、ATLにおいて重要な予後因子であることを報告した(Bri J Haematol. 2021, 2021; Cancer Sci. 2022; Hematol Oncol. 2022)。これらの研究により、ATLの分子病態解明が進み、本腫瘍患者の層別化・個別化治療へ直接的・間接的に応用されることを期待する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、多数の成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)症例を蒐集して遺伝子変異解析を実施した。臨床情報との統合解析により、ATLにおいて主要なoncogenicな変異の臨床的意義を明らかにした。本研究により得られた成果は、ATLに対するゲノムオーダーメイド治療を考える上で、基盤データとなり得るものである。今後は、ATLの全体像における各種因子・分子や遺伝子異常と現時点での最適なATLの治療選択・戦略を総合化し、一般の血液治療者にATL治療アルゴリズムを提示することが重要な課題である。
|