研究課題/領域番号 |
20K16197
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
岩崎 剛史 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60838366)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / ポドサイト / 糸球体傷害マーカー / 糖鎖修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、慢性腎臓病の診断/治療に有用な糸球体傷害マーカーを新規に開発することである。 本研究では糸球体障害によって引き起こされる糖鎖修飾の変化を網羅的に解析し、その中からより感度と特異度に優れた糸球体障害マーカーとなる糖鎖を抽出する。その傷害糸球体特異的な糖鎖修飾を尿中で検出するELISAを立ち上げ、非侵襲的であり、かつ感度の高い臨床検査になりうるか、更に腎予後との相関や治療効果を反映するかを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は慢性腎臓病の予後予測に有用なポドサイト傷害マーカーを新規に開発することである。 発症初期のポドサイト傷害動物モデルでRNA-seqによる網羅的発現解析を行ったところ、 糖鎖修飾酵素遺伝子の発現上昇を認めた。これは傷害糸球体ではタンパクの糖鎖修飾が変化していることを示唆しており、ポドサイト傷害時にのみ出現する糖鎖修飾は、障害マーカーとなることが期待される。申請者は傷害ポドサイトの糖鎖修飾の網羅的な解析によって傷害マーカーとなる糖鎖を抽出することを試みた。将来的には、非侵襲的な臨床検査系として、傷害ポドサイト特有の糖鎖修飾を尿中で検出するELISAの開発を目指している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポドサイト傷害が糸球体の硬化から慢性腎臓病の進行につながると考えられているが、軽微で潜在的なポドサイトの傷害を腎生検組織を元に評価・スコア化することは困難であり、尿検査の様な非侵襲的な検査も開発されていない。申請者は蛋白尿出現前の傷害初期のポドサイト傷害動物モデルを解析し、糖鎖修飾酵素の発現が上昇していることに着目し、傷害時に変化した糖鎖修飾がポドサイト傷害マ ーカーになると考えた。傷害を受けたポドサイトの糖鎖修飾の変化については研究がほとんど及んでいない。糖鎖修飾に着目した傷害マーカーを探索する取り組みは、今後の腎病理診断や腎臓内科診療の場に新しいツールをもたらすことが期待される。
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