研究課題/領域番号 |
20K16211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 藍子 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70831288)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 高速原子間力顕微鏡 / 膜ナノ動態 / エンドサイトーシス / インフルエンザウイルス / クラスリン依存性エンドサイトーシ / 上皮成長因子 / クラスリン依存性エンドサイトーシス / ライブセルイメージング / 相関イメージング / TIRF/HILO / Src / 膜動態 / 薄層斜光照明法 / ライブセル相関イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザウイルスは、宿主細胞の持つエンドサイトーシスの機構をハイジャックすることで、細胞内部への侵入を果たす。エンドサイトーシスの進行には、細胞膜の成分と微小構造の動的な変化が重要であることが報告されているものの、膜形態の動的変化に関する情報は現在のところ限られている。本研究では、ライブセル高速原子間力顕微鏡による細胞膜の形態の可視化と、薄層斜光照明法による細胞膜成分の可視化 を同時に行う。この回折限界を超えた膜イメージング技術により、ウイルス侵入に伴うエンドサイトーシスについて、膜の成分と形態変化を高い時空間分解能(10 nm、秒スケール)で観察し、膜形態形成の分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
インフルエンザウイルスは、宿主細胞の持つエンドサイトーシスの機構を乗っ取ることで細胞内部への侵入を果たす。エンドサイトーシスの進行には、細胞膜の成分と微小構造の動的な変化が重要であることが報告されているものの、膜形態の動的変化に関する情報は現在のところ限られている。本研究では、高速AFMと薄層遮光照明を組み合わせたハイブリッド顕微鏡を構築し、生細胞の細胞膜の形態と細胞膜成分の同時可視化を試みた。この回折限界を超えた膜イメージング技術により、ウイルス侵入に伴うエンドサイトーシスに関する膜形態形成の分子機構の一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、回折限界を超えたハイブリッド顕微鏡によりウイルスの宿主への侵入の瞬間、つまりウイルス感染の超初期過程を高い時空間分解能で捉えることに成功した。加えて、細胞膜動態へのシグナル伝達の寄与およびウイルス粒子侵入に付随する膜動態の力発生機構の一端を明らかにした。今後、さらなるウイルス―宿主細胞間相互作用インターフェースの詳細な解析により,インフルエンザ感染に特異的な分子・細胞動態の解明が期待される。将来的には、ウイルス側の変異の影響を受けない安全かつ有効な治療法・予防法開発の基盤構築にも繋がる成果をあげたい。
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