研究課題/領域番号 |
20K16215
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
宮原 大貴 信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (90823287)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アミロイドーシス / 老化 / マウス / プロテオミクス / マクロファージ / 加齢性疾患 / プロテオーム / 腎臓 / マクロファージ細胞 / AApoAIIアミロイドーシス / プロテオーム解析 / 老化研究 / アポリポ蛋白質A-II / アミロイドインタラクトーム / レーザーマイクロダイセクション |
研究開始時の研究の概要 |
近年、病原蛋白質が異なる多種多様なアミロイドーシスにおいて、共通して発見される分子(アミロイドインタラクトーム)が見出されている。本研究では、画期的なレーザーダイセクション装置と申請者らがこれまでに開発したアミロイド解析システムを組み合わせて、アミロイド形成に関与する代謝経路とその分子メカニズムを解明し、多様な臨床症状を呈するアミロイドーシスにおいて『なぜインタラクトームが共通するのか』を明らかにすることを目的とする。当該原理の解明により、アミロイドーシスで『共通する』病態機序の解明と治療戦略の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、マウスが加齢に伴い自然発症する全身性老化アミロイドーシスをモデルに、LC-MS/MS解析によるプロテオーム解析でアミロイド共沈着蛋白質における補体系因子の集積を明らかとした。培養細胞系でマクロファージはエンドソーム-ライソゾーム経路を介して老化アミロイドを分解した。更に、薬剤誘導的に細網内皮系マクロファージを枯渇させたマウスでは伝播による誘発病態が顕著に亢進したことから、発症の初期段階でマクロファージが防御的な役割を果たすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会を背景として、加齢性アミロイドーシスの患者数は増加の一途を辿っている。本研究成果で、アミロイドインタラクトームを解析することで見出されたマクロファージ細胞によるアミロイドの分解機序は、生体にはアミロイド抑制機構が備わっていることを示すものであり、加齢による免疫応答の低下がアミロイドーシスの発症基盤の一つと考えられる。今後、インタラクトームによって生じる組織のアミロイド好発環境とその形成機序を解明することによって、種々の病型に応用可能な予防・治療法の確立が期待できる。
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