研究課題/領域番号 |
20K16249
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小野 久弥 北里大学, 獣医学部, 准教授 (80704569)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ブドウ球菌エンテロトキシン / 嘔吐型食中毒 / コモンマーモセット / 肥満細胞 / 受容体 / 細菌毒素 / 脱顆粒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小型霊長類であるコモンマーモセットを用い以下のことを明らかにする。 1. SEsの嘔吐発現における腸管肥満細胞上の受容体を同定し、2. SEsと受容体との結合から脱顆粒に至るシグナル伝達機構を明らかにする。3. SEA受容体ノックダウンまたはノックアウトコモンマーモセットを作出し、標的分子を欠損した個体を用いて嘔吐メカニズムを解析する。 最終的に、SEsの霊長類における嘔吐発症メカニズムを分子レベルから個体レベルまで含めて解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、ブドウ球菌エンテロトキシン(SE)の嘔吐発現の分子機構の解明を目的とし、小型霊長類のコモンマーモセットを用いることで宿主側の嘔吐に関わる 受容体の同定を試みた。in silicoにおいてSEAとの相互作用が観察された脱顆粒関連分子について、far western blottingではSEとの結合が見られた。しかし、培養細胞へのトランスフェクションではSEと高い親和性は見られず、SEとの相互作用および脱顆粒誘起への関与は不明であった。また、SEによる肥満細胞脱顆粒に関わる受容体およびシグナル伝達経路を解明するために、SEと相互作用する膜タンパク質の検索を行ったが同定には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究がさらに進展することで肥満細胞の新規機能の解明につながると考えられる。また、SE受容体の同定によりSE受容体を恒常的に発現する肥満細胞が作出される。SE刺激により脱顆粒またルシフェラーゼ合成を行う細胞は、嘔吐モデル動物によらない嘔吐活性の評価系となるため、今後の嘔吐研究においてブレークスルーをもたらすと考えられる。
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