研究課題
若手研究
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症 (CDI) は、ディフィシル菌が引き起こす難治性下痢症・腸炎で、世界的に罹患率の高い疾患である。本感染症制御にはディフィシル菌の殺菌法の確立が喫緊である。本殺菌法の確立へ展開していく中で、まずはディフィシル菌の細胞壁構造を十分に理解することが重要となる。細胞壁の構造解析には、主な構成成分であるペプチドグリカン (PG) を完全に分解し、その産物を分析する必要がある。しかし、従来法ではディフィシル菌PGが殆ど分解できない。本研究課題では、バクテリオファージ由来溶菌酵素を用いて、ディフィシル菌の細胞壁構造を解明する。
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症は、ディフィシル菌が引き起こす難治性下痢症・腸炎で、その制御には殺菌法の確立が喫緊である。本殺菌法の確立へ展開していく中で、まずはディフィシル菌の細胞壁構造を十分に理解することが重要となる。本研究課題では、バクテリオファージの特性に着目し、その溶菌活性を利用することで、ディフィシル菌の細胞壁構造を解析した。ディフィシル菌を種々の物理・化学的に処理することで、細胞壁を精製した。それに推定溶菌酵素を作用させたところ、解析に十分な分解性を示した。現在、LC/MSを用いてその分解産物の解析を行っている。
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症(CDI)は、世界的に罹患率の高い疾患であり、経済面においても深刻な課題となっている。米国疾病管理予防センター (CDC) では、ディフィシル菌を「urgent threat」に分類しており、緊急に解決すべき課題である。ディフィシル菌の細胞壁構造を理解することで、溶菌酵素の殺菌メカニズムを解明することが可能となる。本研究を発展させることで、ディフィシル菌の殺菌効果を示す消毒薬の開発に貢献できる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 2件)
Anaerobe
巻: 73 ページ: 102502-102502
10.1016/j.anaerobe.2021.102502
巻: 66 ページ: 102281-102281
10.1016/j.anaerobe.2020.102281