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二次リンパ組織におけるB細胞/T細胞区画化の免疫学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 20K16278
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49070:免疫学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

小澤 まどか  新潟大学, 医歯学系, 特任助手 (50548740)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードリンパ節 / 二次リンパ組織 / ケモカイン / ストローマ細胞 / T細胞 / B細胞
研究開始時の研究の概要

獲得免疫応答には抗原特異的なリンパ球の活性化と、それに続く親和性の高い抗体産生や記憶細胞の誘導が重要である。これらの誘導にはB細胞とT細胞の直接的な接触と、それによる協調的な働きが不可欠である。しかし、リンパ節をはじめとする二次リンパ組織ではT細胞とB細胞が明確に分かれて存在する。
本研究ではT細胞とB細胞が混在したマウスを作製し、抗体産生や免疫記憶、免疫寛容などへの影響を評価することで、二次リンパ組織におけるB細胞/T細胞の区画化の意義を明らかにする。

研究実績の概要

リンパ節、脾臓、パイエル板などの二次リンパ組織にはリンパ球が高密度に集積しており、これらは獲得免疫応答の誘導や記憶などを担う免疫システムとして重要である。獲得免疫系の主な目的は、ある抗原に対する高親和性抗体を産生するとともに記憶リンパ球を作り出すことにある。この時、強力な応答を惹起するためには抗原特異的に活性化したB細胞とT細胞が直接接触し、協調的に働く必要がある。しかし二次リンパ組織内では、特定の領域にあるストローマ細胞が異なるケモカインや誘引因子を産生し、それに対応するリンパ球を誘引することでB細胞とT細胞が分離して局在している。免疫反応にB細胞とT細胞の直接的な接触が必須であることを考えると、このような分離局在はむしろ非効率のように思われる。これは非常に根本的な問題だが理由は明らかにされていない。
T細胞とB細胞が分離して局在する理由としては、これらの細胞が混在した状態では獲得免疫応答の誘導効率が悪いか、あるいは非特異的な相互作用による不適切な反応が生じる可能性がある。しかし、予め隣り合った領域に2つの集団が分かれて存在していれば、活性化した細胞だけがお互いの領域の境界部に移動することで特異的に出会えるチャンスを格段に高めることができる。つまりT細胞とB細胞の分離局在は「必要な時に必要な場所で特異的に」相互作用を起こすために有利であり、時空間的に秩序ある応答の進行に不可欠である可能性がある。
本年は①B細胞を誘引するケモカインCxcl13遺伝子プロモーター制御下でT細胞を誘引するCcl21a遺伝子を発現する遺伝子改変マウス系統の樹立および②Cxcl21a遺伝子プロモーター制御下でCxcl13遺伝子を発現する遺伝子改変マウス系統の樹立を進めた。①についてはコンストラクトの作成を終了し、現在は目的に合ったマウス個体を樹立中である。②についてはマウス個体を樹立し、現在解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

①についてはマウス系統樹立を現状うまくいっておらず、コンストラクトの作製から検討し直す必要があると判断した。②についてはマウス系統を樹立し、目的の表現型を得ることができた。現在解析を進めている。

今後の研究の推進方策

樹立したマウス系統においては現在、二次リンパ組織内構造の免疫組織染色を進め、詳細な解析を進めている。今後はフローサイトメトリーによる免疫細胞およびストローマ細胞の解析や、抗体産生や免疫応答を測定し、T細胞とB細胞の混在により免疫反応がどれくらい影響をうけるか評価する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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