研究課題/領域番号 |
20K16283
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小池 拓矢 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特別研究員 (PD) (10855456)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫記憶 / 記憶B細胞 / 長寿命形質細胞 / ニッチ / 胚中心 |
研究開始時の研究の概要 |
ワクチン応答や再感染時の防御の主体である記憶B細胞の形成・長期生存の機構は未だ不明である。近年、記憶B細胞がリンパ節のB細胞濾胞辺縁部に局在する知見が蓄積されてきている。これらの観察を踏まえ、本研究では今まで報告されていない記憶B細胞の支持細胞・生存因子および記憶B細胞の生存ニッチへの遊走因子を様々な遺伝子改変マウスを用いて同定することを目的とする。その成果は、新規ワクチン療法の開発およびアレルギー・自己免疫疾患等の新たな原因療法の創出に繋がると期待される。
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研究成果の概要 |
B細胞が関与する免疫記憶は記憶B細胞と長寿命形質細胞からなるが、これらの細胞の長期生存機構は未だ不明である。我々は記憶B細胞の長期生存にはBAFFが重要であることを見出した。長寿命形質細胞を識別可能な分子マーカーなかったため、形質細胞タイムスタンプマウスを作製し、生存期間に基づいて長寿命形質細胞を判別する系を作製した。この系を用いた解析により、骨髄に入った形質細胞の一部のみが長寿命形質細胞となることを発見した。さらに、短寿命形質細胞は骨髄で動いているが、長寿命形質細胞は静止していた。この結果は骨髄の中の生存ニッチに形質細胞が生着することが形質細胞の長寿命化に重要であることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長寿命形質細胞の判別方法を明確にし、その形成機構について重要な観察を示した。この知見は長寿命形質細胞の生存機構のより詳細な解析を可能し、長年不明であった免疫記憶の維持機構を解明する手助けになる。これにより、長期に継続するワクチンの開発の一助となると考えられる。
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