研究課題/領域番号 |
20K16355
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坪田 庄真 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (10801657)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 神経芽腫 / MYCN / EZH2 / PRC2 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、神経芽腫のがん遺伝子として知られるMYCNによる発がんにおいて、MYCNとエピゲノム制御複合体PRC2の責任分子であるEZH2が物理的に結合する意義・その機構を解明する。具体的に、MYCNとEZH2の結合様式を明らかにし、EZH2と結合しないMYCN変異体を用いて神経芽腫の発生を検証する。また、それぞれのゲノム上での局在やエピゲノム修飾、遺伝子発現を網羅的に解析する。
|
研究成果の概要 |
小児がん神経芽腫は、がん遺伝子として知られるMYCNにより引き起こされる。これまで研究代表者は、MYCNとエピゲノム制御因子のEZH2によるがん化機構の解明に向け研究を行ってきた。本研究で、MYCNのMB2ドメインがEZH2と結合するという既報を再現できなかった。しかしMB2ドメインは、MYCNの形質転換能に必須である可能性を示唆するデータを得た。また、MYCNとEZH2がゲノム上のMYCNターゲット遺伝子のプロモーター部位に共局在し新たな遺伝子発現制御機構の存在を示唆する結果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MYCNの過剰発現は神経芽腫を引き起こす原因の1つであるが、その構造的特性から特異的な阻害剤の開発は困難である。そのため、MYCNによるがん化の詳細な機構を解明することで、MYCNそのものではなくMYCNにより引き起こされる異常を標的とした治療薬の開発が可能となる。本研究はその基盤となるMYCNとEZH2の結合が、MYCNによる神経芽腫の発生に必須であるということを調査するものであり、これが達成されればこの結合阻害が新たな治療標的になりうる。
|