研究課題/領域番号 |
20K16373
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
齊藤 紗希 (後藤紗希) 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医学研究センター, 研究員 (60756609)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Int6 / HIF2α / 遺伝子発現制御 / 上皮間葉転換 / 癌の悪性化 / リン酸化 / 癌 / HIF2a |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌関連因子Int6 は、癌の増殖および進展に関与する低酸素応答因子 HIF2αの発現を負に制御する。研究代表者は、Int6 に対する特異的抗体を用いた解析からリン酸化型の Int6 を新たに見出した。これまでに、Int6 のリン酸化の生理学的意義は HIF2αの発現制御を含めて全く明らかになっていない。そこで本研究では、Int6 のリン酸化の機能的役割をHIF2α制御と関連させて理解し、Int6を介した発癌および癌の悪性化の機序を解明する。さらに、癌におけるInt6 リン酸化の機能的役割の解明を通じて、癌の悪性化機構に新たな情報を提供し、癌の新しい治療法確立や創薬に貢献することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は乳癌関連因子 Int6 のリン酸化による低酸素応答性転写因子 HIF2α制御を介した癌悪性化の機序解明を目的として、Int6 のリン酸化の解析を行うとともに、これと並行して癌悪性化と密接に関係する上皮間葉転換における Int6/HIF2α制御について検討した。その結果、Int6 によりタンパク質レベルで制御された HIF2αが、上皮系マーカーである細胞接着因子 E-cadherin 遺伝子の発現を抑制して上皮間葉転換を促進することを見出した。さらに、リン酸化した Int6 は HIF2α活性化のオン・オフのスイッチとなって上皮間葉転換の制御に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Int6 のノックダウン癌細胞株の樹立により、INT6/HIF2α経路の機能解析を可能にし、上皮間葉転換の重要なプロセスである E-cadherin 遺伝子の発現抑制メカニズムを明らかにした。この中で、HIF2αが他の転写因子のコレギュレータとして機能することを新たに見出した。加えて、Int6 が種々のシグナル経路によってリン酸化されることを明らかにし、Int6 のリン酸化が HIF2α活性化のスイッチとなり、EMT をはじめとした癌の悪性化に関与する可能性が考えられた。本研究の成果は、Int6/HIF2α制御を標的とした癌の新たな治療法および治療薬の開発へと繋げるものである。
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