研究課題/領域番号 |
20K16377
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 (2021) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
田部 亜季 国立感染症研究所, エイズ研究センター, 研究員 (60786367)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 抗体薬物複合体 / 抗体工学 / 蛋白質間相互作用解析 / 成人T細胞白血病リンパ腫 / 自己免疫疾患 / 血液悪性腫瘍 / 抗体エンジニアリング / 抗体-薬物複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
抗体-薬物複合体(ADC)は、抗体に細胞障害活性化合物を化学修飾した抗体医薬である。現在上市されているADCの難治性血液悪性腫瘍治療に果たす役割は大きく、今後も血液悪性腫瘍におけるADC開発は重要と考えらえる。また、癌治療以外の領域におけるADCの展開として、自己免疫性疾患なども治療標的として注目されているが、その有効性については十分な知見は得られていない。本研究では、難治性の血液悪性腫瘍に対する新規ADCの開発および、癌治療領域以外へ新たなADCの治療応用展開を目指し新規ADCの作製とその有効性について知見の獲得を目的とする。
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研究成果の概要 |
血液悪性腫瘍、自己免疫疾患に対する新規抗体薬物複合体の開発にあたり、本研究では新規に抗体を取得し、定常領域をヒト置き換えたキメラ抗体化に成功した。また既に臨床で実績のある化合物を抗体に化学修飾後、精製を行い、抗体薬物複合体を作成した。細胞株と血液悪性腫瘍患者由来の細胞を用いた解析では、本研究で作成した抗体薬物複合体は標的抗原を発現する細胞に対して特異的に作用することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性血液悪性腫瘍とされてきたT細胞リンパ腫で、近年ブンレンツキシマブベドチンなどの抗体薬物複合体について良好な治療成績が報告され、新規抗体医薬開発は難治性悪性腫瘍に対する有効な治療法となり得る可能性がある。また自己免疫疾患の治療においても抗体医薬は非常に重要な役割を担っている。本研究では学術的には血液悪性腫瘍や自己免疫疾患に対する抗体を用いた新たな治療法の基礎的研究をその目的としており、また社会的な貢献としては本研究で得られた成果をより開発・応用的な段階へと進めていくことに重要性と意義を有している。
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