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肺癌に対するがんワクチン開発に向けた、がん抗原に関する基盤データの取得

研究課題

研究課題/領域番号 20K16380
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

小室 裕康  岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (40839122)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードがん・精巣抗原 / エキソームシーケンス / RNAシーケンス / TIL / RT-PCR法 / Single Cell解析 / 発現差解析 / 癌・精巣抗原 / がん抗原
研究開始時の研究の概要

肺癌に対する有望ながんワクチンの開発に向けて、腫瘍内のT細胞とそれらが認識するがん抗原に関する新しい知見を得ることが本研究の目的である。腫瘍浸潤リンパ球(TIL)中にCD103+CD39+CD8+T細胞を検出し、その頻度と患者の腫瘍免疫環境、臨床的特徴、治療効果や予後との相関を検討する。個々の患者で発現するがん抗原を遺伝子変異由来のネオ抗原のみならず、がん・精巣(CT)抗原も含めて同定し、腫瘍反応性T細胞が抗原を認識し反応するか検討する。

研究成果の概要

本研究では肺癌検体3例から新鮮分離がん細胞を採取し、そこからCD8+T細胞を分離しSingle cell解析を用いてT細胞のRNA発現とT細胞受容体(TCR)遺伝子を解析した。一方で同3例の腫瘍細胞からDNA・RNAを抽出し、AIを用いてがん抗原を予測した。双方の情報を合わせることで、腫瘍特異的なT細胞集団とがん抗原を同定した。
ENTPD1(CD39),PDCD1(PD1),HAVCR2(TIM3)といった疲弊化マーカーを発現したT細胞集団のTCR 49種が検証され、9種ががん抗原との反応を示し、腫瘍特異的な反応を示す集団であると推定された。がん抗原は7種で反応が確認された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

肺癌に対する個別化がんワクチン開発の際に、腫瘍反応性CD8+T細胞が認識するがん抗原に優先順位がつけることができれば、より効果的なワクチン療法を提案できる可能性がある。がん抗原の候補として遺伝子変異由来のネオ抗原とがん・精巣抗原(KK-LC-1)を含めて検討しており、TCRとがん抗原のペアで反応性を検証できたことで、抗原ごとの反応性の違いを検証することができた。これはがん抗原の順位づけの一助となる可能性があり、将来の肺癌に対するがんワクチンを開発する上で重要な情報となる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] HLA-B15肺癌患者におけるKK-LC-1に対する新規TCRの検討2022

    • 著者名/発表者名
      小室裕康
    • 学会等名
      第63回日本肺癌学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Single Cell解析を活用した非小細胞性肺癌におけるネオ抗原および癌・精巣抗原特異的なCD8+T細胞集団の同定2022

    • 著者名/発表者名
      小室裕康
    • 学会等名
      第26回日本がん免疫学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 肺癌におけるネオ抗原および癌・精巣抗原特異的なCD8+T細胞集団と腫瘍抗原同定のためのSingle Cell解析を活用したアプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      小室裕康
    • 学会等名
      第81回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 非小細胞性肺癌におけるネオ抗原および癌・精巣抗原特異的なCD8+T細胞集団と腫瘍抗原同定のためのSingle Cell解析を活用したアプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      小室裕康
    • 学会等名
      第19回日本免疫治療学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] HLA-B1501 肺癌患者における KK-LC-1 に対するTCR β鎖の解析2021

    • 著者名/発表者名
      小室裕康, 高橋祐介, 西科直輝, 福嶋恭啓, 宮本祐作, 松本光善, 山本裕崇, 白橋幸洋, 西田玲奈, 杉田裕介, 篠原周一, 松井琢哉, 岡村文子, 福山 隆, 黒田浩章, 松下博和, 土井 潔, 岩田 尚.
    • 学会等名
      第62回日本肺癌学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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