研究課題/領域番号 |
20K16381
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
狩野 陽子 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (70848986)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 胆道がん / 尿中代謝物 / 腫瘍マーカー / 網羅的解析 / 機械学習 / 尿中腫瘍マーカー / 難治性・希少性がん検査 |
研究開始時の研究の概要 |
尿中代謝物から、胆道がんを早期発見する。アミノ酸、核酸、脂肪酸などの尿中代謝物を用いて、がん患者と健常者を識別する。体外診断の主流は血液における遺伝子や蛋白質の計測であって、尿中代謝物はこれまで腫瘍マーカーとして注目されて来なかった。尿中代謝物は、臨床ではバニリルマンデル酸、ホモバニリン酸が、希少性がんである小児がん(神経芽腫)の検査に使用されているのみである。我々の検査手法は、従来の小児がん(神経芽腫)の検査法と比較し、複数の代謝物を対象にするため感度が鋭敏で、更に治療効果判定の指標になる可能性が示唆されている。
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研究成果の概要 |
本研究で胆道がん27症例(術前術後の尿計62サンプル)の尿中代謝物を網羅解析し、胆道がんに貢献度の高い尿中代謝物を確認した。 全1524種の代謝物の中から、術前と術後4週間とで有意差ある代謝物113種(欠損値が多いものや外因性代謝物などを除外した86代謝物)を中心に解析を実施し、尿検体62サンプルのLC/MS測定から、未知構造含む計1524種類の尿中成分を検出し、各代謝物の重要度をランク付けした。これらの胆道がんに貢献度の高い代謝物を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆道がんにおいて、血液検査にてCEAやCA19-9という腫瘍マーカが上昇することがあるが、すべての症例で上昇するとは限らず、また、胆道がん以外でも異常値を示すことがあるため、胆道がんを特異的に検出する方法は確立されていない。有効なバイオマーカーが存在しないため、そのバイオマーカーの開発は社会的意義は高く喫緊の課題となっている。早期には自覚症状が乏しく、黄疸などの症状を認めて診断時にはすでに末期の状態で発見されることが多く、5年生存率が約25%(胆道がん)と成人がんの中で最も予後不良の難治性がんである。本研究において胆道がんに疾患貢献度の高い尿中代謝物を同定した。
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